| タイトル |
オーエスキー病ウイルス感染が豚のA.pleuropneumoniae肺炎に与える影響 |
| 担当機関 |
家畜衛生試験場 |
| 研究期間 |
1991~1995 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1995 |
| 要約 |
オーエスキー病ウイルスが豚に感染すると、細菌感染に対する肺の防御機能に障害を与え、A.pleuropneumoniaeが急速に増殖して、呼吸器症状が悪化し、豚を死亡させることが明らかになった。
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| 背景・ねらい |
豚の慢性肺炎は、世界的にも重要な経済的な問題となっている。慢性肺炎の発生において、豚オーエスキー病ウイルスは重要な役割を果たしていると考えられている。豚の肺炎におけるオーエスキー病ウイルスとA.pleuropneumoniaeの混合感染による感染・発病機序を明らかにするため、これら2つの病原体を気管支ファイバースコープを用いてSPF豚の右肺後葉に投与し、その相乗作用を証明した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 豚オーエスキー病ウイルス感染6日後、600CFU/3mlのA.pleuropneumoniae1型菌4074を9頭の豚の気管支内に投与した。これらの豚は重篤な臨床症状を示し、3日以内に4頭が死亡した。本ウイルス又はA.pleuropneumoniaeによる単独感染対照豚に比べて、混合感染では重篤な左右両葉性の出血性胸膜肺炎が確認された。
- 免疫病理組織学的検査では、2つの異なる病変がみられた。1つは胸膜肺炎で、凝固壊死、水腫と線維素性血栓より構成されていた。これらの病変にはA.pleuropneumoniae菌抗原が証明された。他の病変は間質性肺炎で、気管支炎、細気管支炎、肺胞炎と硝子膜形成で特徴ずけられていた(図1)。これらの病変は、オーエスキー病ウイルス抗原と強く反応し、主に右肺後葉と副葉に限局していた。
- オーエスキー病ウイルスに感染した全ての豚が、重度な胸腺萎縮を示した。
- 肺気管支洗浄液におけるエンドトキシン濃度の検査値は、本ウイルス又はA.pleuropneumoniaeの単独感染対照で46pg/ml以下、混合感染による死亡豚で10865pg/ml以上であった(表1)。
以上の成績からオーエスキー病ウイルスが豚に感染するとA.pleuropneumoniae感染による肺炎を増悪化させることが明らかになった。
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| 成果の活用面・留意点 |
今回の成果により、豚の慢性肺炎の発症機構の一端が解明され、本症の予防対策野確立のための有益な資料となる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
豚
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