タイトル | 組換え型ブタリゾチームの大量生産法 |
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担当機関 | (独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 |
研究期間 | 2004~2006 |
研究担当者 |
吉田和生 森岡一樹 大磯 勲(西川ゴム工業) 土屋佳紀 白井淳資 平川雄三(西川ゴム工業) |
発行年度 | 2006 |
要約 | 新たな抗菌物質として期待されているブタリゾチームの遺伝子を人工合成し、昆虫細胞で発現させることにより大量に培養液中に生産できるシステムを開発した。さらに、培養液の浸透圧を調整することによって生産量を大幅に増やすことができる。 |
キーワード | ブタリゾチーム、昆虫細胞、バキュロウイルス発現系、至適浸透圧、薬剤耐性菌 |
背景・ねらい | 近年、抗生物質の多用が薬剤耐性菌の発生を促し、抗生物質が効かない耐性菌が人の体内へ侵入することが懸念されている。特に養豚における飼料添加物としての使用量は非常に多く、抗生物質に代わる抗菌剤の開発が望まれている。ブタリゾチームは天然の抗菌性蛋白質であり、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)のような抗生物質耐性菌に対しても効果が高いことから、抗生物質の有力な代替薬として期待されている。しかしながら天然のブタリゾチームを豚体内から回収して精製するにはコストが莫大なものになるため、生物工学的な手法による量産化が望まれている。 一方、バキュロウイルス発現系を用いた組換え型蛋白質の生産は近年盛んになって来ているが、昆虫細胞の培養方法など周辺技術にはまだ改良の余地がある。特に昆虫細胞用の市販の培養液は細胞の増殖に主眼を置いて開発されたものが多く、生産量のさらなる向上のためには蛋白質の生産性を重視した新しい培養液の開発が望まれている。そこで培養液の浸透圧調整による分泌生産量の増強を図ることによって、組換え型ブタリゾチームの効率的な生産方法の開発を試みている。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
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図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | カイコ コスト 耐性菌 豚 薬剤 |