梅山豚とゲッチンゲンミニ豚の交雑家系を用いた量的形質関連遺伝子座のマッピング

タイトル 梅山豚とゲッチンゲンミニ豚の交雑家系を用いた量的形質関連遺伝子座のマッピング
担当機関 畜産試験場
研究期間 1994~1997
研究担当者 安江 博
伊藤嘉保
花田博文
小松正憲
小島美咲
小林栄治
大西彰
農林水産先端技術研究所(STAFF)
美川 智
武田久美子
峰澤 満
和田康彦
発行年度 1998
要約 梅山豚とゲッチンゲンミニ豚とのF2交雑家系を用いて発育や背脂肪の厚さ,臓器重量などの形質に関与する遺伝子座の位置をインターバルマッピング法によって解析した。その結果,背脂肪の厚さ,乳頭数,生時体重,4-13週のDG,皮膚の厚さ,椎骨数などの形質に関与する遺伝子座のゲノム上の領域を推定することができた。
背景・ねらい 豚の育種改良はこれまで表現型にもとづく選抜によって行われてきた。一方,ヒトやマウスにおけるゲノム研究の進展の結果,豚においても発育や肉質,繁殖性などを左右する遺伝子を探索し,その成果を従来の育種改良システムに取り入れて豚の改良速度を向上できる可能性がでてきた。そこで,DNA育種事業などを遂行するための基礎的な情報を提供するために,豚における経済形質関連遺伝子座の探索のための技術開発を行い,それらの遺伝子座のゲノム上での位置を推定するために,産子数が多い梅山豚と成熟体重が小さくて繁殖能力に劣るゲッチンゲンミニ豚とのF2交雑家系を用いて,インターバルマッピング法による量的形質に関与する遺伝子座の探索を実施した。
成果の内容・特徴 1.
ゲッチンゲンミニ豚雄1頭,梅山豚雌2頭からF2子豚338頭を生産した。形質としては生時体重,4週齢体重,13週齢屠殺時の乳頭数,椎骨数,背脂肪の厚さ,臓器重量,血液生化学値など57形質を測定した。
2.
生後1週間で採取した耳刻片からDNAを抽出し,全ゲノム領域にわたる318個のDNAマーカ一について親世代,F1世代および215頭のF2世代についてアリルタイピングを行い,全長2961.3cMにわたるDNAマーカーの連鎖地図を作成した
3.
図1)。
成果の活用面・留意点 1.
今回推定することのできた量的形質に関与する遺伝子座のゲノム上の領域についての情報は,DNA育種事業の遂行や豚ゲノム解析を進めるにあたっての基礎的な情報として利用できる。
2.
今後,当該領域内でのマーカー開発を進め,新たな実験家系を作出して解析することによって,当該遺伝子座のより正確なゲノム上での位置が明らかとなり,豚の育種改良の効率化を図ることが可能となる。

図表1 226055-1.gif
図表2 226055-2.gif
カテゴリ 育種 DNAマーカー 繁殖性改善

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