効率的に連鎖地図を作成するための実験家系の作出法

タイトル 効率的に連鎖地図を作成するための実験家系の作出法
担当機関 畜産試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 古川 力
佐藤正寛
小畑太郎
石井和雄
発行年度 1998
要約 連鎖地図を作製するための実験家系の作出にあたり,望ましい交配方法,家系の大きさ,マーカーの性質等を,コンピュータシミュレーションを用いて明らかにすることにより,効率的な実験家系の作出法を開発した。
背景・ねらい 家畜では,実験家系から得られた情報に基づいて連鎖地図を作製する方法が広く用いられている。この方法により効率的に連鎖地図を作製するためには,より多くの情報量を提供する実験家系を作出する必要がある。個体数の多い実験家系ほど,より多くの情報を提供すると考えられるが,飼育可能頭数やコストの面から,実験家系の大きさには上限がある。そこで,より効率的に連鎖地図を作製するための実験家系の作出法を開発する。
成果の内容・特徴 1.
Fl世代の交配方法
Fl世代において,きょうだいを避けた交配は最も連鎖解析の効率が高く,次いで無作為交配,全きょうだい交配の順にその効率は減少する(表1)。
2.
実験家系の大きさ
実験家系の頭数が多いほど連鎖解析の効率は高まるが,効率の増加率は減少する。特に,Fl世代の雌の頭数を30頭以上(F2世代の総頭数を240頭以上)にしても,連鎖解析の効率には大きな影響を与えない(図1)。Fl世代の雌の頭数(F2世代の総頭数)を一定にした場合,基礎世代の雌雄頭数やFl世代の雄の頭数を増やすことによって,連鎖解析の効率は高まる傾向にある。
3.
マーカーの多型数頻度
実験家系集団において,マーカーにおける多型の数(対立遺伝子数)が多いほど連鎖解析の効率は高まるが,それが5以上の場合には連鎖解析の効率に大きな影響を及ぼさない(図2)。したがって,対立遺伝子数が5以上であれば,マーカーの選定には多型数よりもマーカーの染色体上の位置関係や電気泳動パターンの難易を考慮するべきであると考えられる。また,雄家系と雌家系の遺伝子頻度に違いがあるほど,連鎖解析の効率は高まる傾向がみられる。
4.
マーカー間の距離のばらつき
マーカー間の距離が5~20cMの範囲であれば,マーカー間の距離のばらつきは連鎖解析の効率に大きな影響を及ぼすものではない。
成果の活用面・留意点 1.
これまで,実験家系の効率的な作出法が確立されていなかったため,その作出には理論的な背景を伴っていなかった。本成果により,連鎖地図の作成を目的とした実験家系を作出する場合,飼育可能頭数を考慮した実験家系を効率的に作出することができる。

図表1 226059-1.gif
図表2 226059-2.gif
図表3 226059-3.gif
カテゴリ コスト

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