| タイトル |
脱分化,再分化,長期継代培養において変動するイネオルガネラDNAのクローニングとその挙動 |
| 担当機関 |
農業生物資源研究所 |
| 研究期間 |
1994~1997 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1994 |
| 要約 |
イネのカルス特異的に再編成されたオルガネラDNA断片をクローニングした。カルス誘導、再分化、プロトプラストのコロニー形成の各培養過程において、これらのDNAがそれぞれに配列特異的・培養過程特異的なコピー数の増減パターンを示すことを見いだし、オルガネラDNAの構造と動態の多様性・特異性を明らかにした。
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| 背景・ねらい |
細胞培養系を新品種の育成や優良苗の大量増殖などに利用する場合に、培養由来の変異を制御することは重要な課題である。しかし、培養が細胞、組織の遺伝子・ゲノムに与える影響に関する知見は十分なものとはいえない。そこで、本研究ではカルス誘導されたイネ(品種:日本晴)種子を用い、カルス特異的な挙動を示すオルガネラ(葉緑体およびミトコンドリア)DNAのクローニングとその培養諸過程におけるコピー数の変動について解析した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 誘導初期(カルス誘導後3週間)のカルス細胞中で、茎葉の細胞に比べコピー数の増大しているDNA断片のクローニングを行い、8つの独立なクローンを得た。そのうちの6つは既知の植物オルガネラDNA配列と高い相同性を示したが、2つについては未知の配列であった。
- 8年から11年間継代培養された33のカルス細胞株においてもこれらのDNA断片は高いコピー数が維持されていた。また、配列によって、全く構造変異のないものと制限酵素断片長の多型が高頻度で認められるものとがあった。このことから、オルガネラDNAに中には培養中に構造の変化を起こしやすい部分とそうでない部分とがあることがわかった。
- これらのクローンのコピー数はイネ種子を植物ホルモンである2,4-Dを含むカルス誘導培地の上に置床したのち、2~4日の間に急激に増大することが明らかになった。また、植物ホルモンをNAAに変えた場合、あるいは与えなかった場合にはこの急激なコピー数の増大は認められなかった(第1図)。
- カルスからの再分化、懸濁培養細胞由来のプロトプラストのコロニー形成の2つの過程において、それぞれのクローンは同じ培養操作過程に対してコピー数の変動パターンが明らかに異なっていた(第2図)。また、すでに得られているオルガネラ遺伝子と比較しても一致しない場合が認められた。このことから、細胞内の個々のオルガネラゲノムは一様ではなく、様々な培養操作に反応して、ある配列・構造のオルガネラDNAが選択的に増減することがわかった。
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| 成果の活用面・留意点 |
イネの培養変異、特にオルガネラゲノムに関する構造変異にはある法則性、特異性があることがわかり、培養条件によってオルガネラゲノム構成の動態を制御できる可能性が開かれた。その分子生物学的なメカニズムについて、培養変異の制御技術の開発に向けたさらに詳細な検討が望まれる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
新品種
品種
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