ブタ背脂肪厚に関与する遺伝子の存在領域を第7染色体動原体付近に限定した

タイトル ブタ背脂肪厚に関与する遺伝子の存在領域を第7染色体動原体付近に限定した
担当機関 (独)農業生物資源研究所
研究期間 2001~2005
研究担当者 STAFF研)
(柳井 智
粟田 崇
小林栄治
松本敏美
上西博英
田中麻衣子
島貫伸一
堂向美千子
美川 智
林 武司
発行年度 2001
要約 ミニブタと梅山豚の組み合わせによる3世代256頭からなる実験家系について74マーカーを用いて遺伝子型判定を行い、このうち信頼性が高く十分な情報量を持つ34マーカーを用いて183.5cMにわたる正確な連鎖地図を作製した。これらの実験家系と連鎖地図を用いて改めてQTL解析を行った結果、ブタ背脂肪厚に関与する遺伝子の存在する染色体領域を第7染色体動原体付近の5.3cMの範囲に限定した。
キーワード ブタ、背脂肪厚、DNAマーカー、連鎖地図、QTL解析
背景・ねらい 家畜の生産形質の多くは量的形質であり、複数の遺伝子および環境因子が複雑に関係しているため、関与している遺伝子のほとんどが従来特定されていない。このような生産形質に関与する遺伝子を検索する有効な手法の一つがQTL解析である。これまで我々は、ブタの背脂肪厚に関与する遺伝子を探索するため、連鎖地図を作製し実験家系の一部を用いてQTL解析を行った。この結果、ブタ第7染色体短腕下部から動原体を挟んで長腕に少しかかる領域に背脂肪厚に関与する遺伝子の存在を確認した。
本研究では、ブタの背脂肪厚に関連する候補遺伝子の探索を行うため、分析個体を追加しブタ第7染色体におけるより正確な遺伝子連鎖地図を作製した上で、精密なQTL解析を行い目的領域の絞り込みを行った。
成果の内容・特徴
  • ミニブタと梅山豚の組み合わせによる3世代256頭からなる実験家系についてブタ第7染色体上の74マーカーによる遺伝子型判定を行った。
  • この74マーカーの遺伝子型情報を基にして信頼性が高く十分な情報量を持つ34マーカーを選択し、183.5cMの連鎖地図を作製した(図1)。
  • これらのマーカー遺伝子型情報および連鎖地図を用いて背脂肪厚QTLの再解析を行った結果、ブタ第7染色体動原体付近の5.3cMの範囲に候補領域を絞り込んだ(図2)。
  • この領域はヒト第6染色体短腕に対応し、ヒト塩基配列では6.5Mbに相当している(図3)。
  • 成果の活用面・留意点
    1. 目的遺伝子単離へ向けた精密物理地図や整列地図作製のための基礎となる。
    2. この領域に存在する遺伝子から、候補遺伝子の選択が可能になる。
    3. 今後は、整列地図を作製し、候補遺伝子を単離する計画である。
    カテゴリ シカ DNAマーカー

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