イネ近縁野生種 Oryza australiensis 由来のトビイロウンカ抵抗性遺伝子Bph10(t)のマッピングと選抜マーカの開発

タイトル イネ近縁野生種 Oryza australiensis 由来のトビイロウンカ抵抗性遺伝子Bph10(t)のマッピングと選抜マーカの開発
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 作物研究所
研究期間 2000~2003
研究担当者 安東郁男
井辺時雄
岡本正弘
梶 亮太
根本 博
小川紹文
平林秀介
発行年度 2004
要約 トビイロウンカ抵抗性遺伝子Bph10 (t)は第12染色体長腕の新規に作製したSSRマーカーHM43と0cMで連鎖する。また,同遺伝子は不良形質である長稈と不稔性と連鎖する。
キーワード トビイロウンカ抵抗性遺伝子Bph10 (t)、Oryza australiensis、SSRマーカー、長稈、不稔、イネ
背景・ねらい トビイロウンカ抵抗性遺伝子の利用は、トビイロウンカの被害を低減させるもっとも効率的手段であるが、既存の抵抗性品種・系統では加害性のバイオタイプの出現・飛来による抵抗性の崩壊が懸念されている。このため、新たな抵抗性遺伝子の探索が求められ、これまでに10数個の遺伝子が同定された。このうちBph10 (t)遺伝子は異種ゲノム種のOryza australiensis から導入され、第12染色体長腕に座乗することがすでにわかっているが,詳細な座乗位置は不明であり、PCR型の選抜マーカーも作出されていない。そのため、Bph10 (t)についてDNAマーカーによる染色体座乗位置の詳細な決定と選抜マーカーの作出を行い、長稈と不稔との連鎖についても明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
国際稲研究所が育成したいイネ系統IR65482-4-136-2-2はO.australiensis 由来トビイロウンカ抵抗性遺伝子Bph10 (t)もつ.Bph10 (t)は第12染色体長腕上の新たに作出したSSRマーカーHM43と0cMの遺伝的距離で密接に連鎖する(図1)。なお,IR65482-4-136-2-2の交配組合せはIR31917-45-3-2/O.australiensis //IR31917-45-3-2*2である。
2.
Bph10 (t)遺伝子をマッピングした解析集団ヒノヒカリ*6/IR65482-4-136-2-2ではと同遺伝子は不稔性と8.6cMで連鎖し、長稈とは2.1cM以内で密接に連鎖する(図1、2)。
成果の活用面・留意点 1.
SSRマーカーHM43はBph10 (t)の選抜マーカーとして利用できる。
2.
トビイロウンカ抵抗性遺伝子Bph10 (t)は長稈と密接に連鎖しているため、育種上組換型を選抜する必要がある。
図表1 226585-1.gif
図表2 226585-2.jpg
カテゴリ 育種 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種

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