タイトル | 搾乳ロボットの搾乳状況解析システム |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 畜産草地研究所 |
研究期間 | 2001~2002 |
研究担当者 |
喜田環樹 重田一人 小宮道士(酪農学園大) 松尾守展 森田茂(酪農学園大) 村井勝 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 搾乳ロボットの詳細な搾乳状況を解析するためのデータベースである。汎用ファイル(テキスト)形式で搾乳ロボットデータをデータベース化し、簡易に長期間にわたる牛群・個体両面でのロボット搾乳状況を解析可能である。 |
キーワード | 乳用牛、搾乳ロボット、飼養管理、乳牛検定、データベース |
背景・ねらい | 現在搾乳ロボット(以下ロボットと略記)は日本で100台ほどが普及し、搾乳作業の省力化に大きく貢献している。ロボットはほぼ無人で終日稼動し、多くの搾乳データを収集し、管理しながら自動搾乳している。搾乳データは、ロボットに付属する飼養管理システムにより利用可能であるが、飼養管理システムは各社とも仕様を非公開にしており、データを簡単に利用することができない。加えて最も普及しているL社ロボットの飼養管理システムでは、長期間にわたる搾乳データの収集が困難である。農家は飼養管理システムをもとに牛群の飼養管理を行っており、簡易に長期間にわたる搾乳状況の推移を把握できるよう、飼養管理システムの改良が望まれている。 近年、乳牛検定のためL社ロボットの搾乳データの一部をテキスト形式に変換するプログラム(プログラム名:トーラス)が開発され、一部の農家および研究所で導入されている。そこでトーラスを用いたデータベースを開発し、牛群及び牛個体毎のロボット利用状況の解析を行う。 |
成果の内容・特徴 | 1. 搾乳状況の解析データベース:L社ロボット運用データをトーラスでテキスト形式に変換し、データベース(EXCELのマクロで開発)に取り込むことで、運用データの集計と解析を行える(図1)。継続的なバックアップにより、テキスト形式で長期間にわたるロボット運用データを蓄積できる。 2. 牛群の搾乳状況の解析:データベースにより長期間にわたる牛群の頭数、搾乳回数、乳量等の牛群の搾乳状況の解析が可能である。農家での牛群の搾乳状況を解析した例を示す(図2)。 3. ロボット搾乳牛の一頭毎の搾乳状況の解析:データベースにより長期間にわたるロボット搾乳牛の一頭毎の搾乳間隔、搾乳回数、乳量等の搾乳状況の解析が可能である。農家での一泌乳期にわたる一頭の搾乳時間の間隔頻度を解析した例を示す(図3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. ロボット飼養管理、牛群改良、牛舎レイアウトの指針や評価に適用可能であり、データベースは配布可能である。 2. トーラスによるデータ変換は乳牛検定用に限定されている。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 飼育技術 省力化 データベース 乳牛 ロボット |