| タイトル |
PCR-RFLPによるヒメハナカメムシ類の種の識別 |
| 担当機関 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所 |
| 研究期間 |
1998~1998 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1998 |
| 要約 |
アザミウマ等の有力な天敵であるヒメハナカメムシ類は、雄成虫以外では形態による種識別が難しいが、rDNAのITS1領域の多型に基づくPCR-RFLPによって、幼虫や雌成虫でも種識別が可能となる。
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| 背景・ねらい |
ヒメハナカメムシ類はアザミウマ、ハダニなどの有力な天敵として注目され、その1種であるナミヒメハナカメムシは天敵農薬として登録が取られて市販されようとしている。普通に見られるヒメハナカメムシ類は日本に5種が分布しているが、そのうちの1種を除いて形態的に酷似しており、雄成虫の交尾器を調べないと識別が非常に難しく、雌成虫や幼虫では識別が困難である。そこで、ヒメハナカメムシ類についてDNA多型による種の識別法を確立する。
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| 成果の内容・特徴 |
- 同所的に分布するナミヒメハナカメムシ(ナミ)、コヒメハナカメムシ(コヒメ)、ツヤヒメハナカメムシ(ツヤ)、タイリクヒメハナカメムシ(タイリク)に加えて、琉球列島以南のみに分布するミナミヒメハナカメムシ(ミナミ)を材料とした。
- rDNA(リボソームRNA遺伝子)中の非コード領域であるITS1(Internal Transcribed Spacer 1)領域のPCR-RFLPによって種の同定を試みた。ヒメハナカメムシ成虫は、1個体ごとにキチナーゼ処理またはプロテイナーゼ処理をしたものをDNAテンプレートとしてPCRを行った。塩基配列情報から、制限酵素による切断片の電気泳動像での識別に適していると考えられるHae Ⅲを用いて、多型を検出した。
- 制限酵素Hae Ⅲを用いたrDNAのITS1領域のPCR-RFLPによって、ミナミ以外の主なヒメハナカメムシ類を区別できた(図1)。
- ミナミ以外はナミ6、コヒメ3、ツヤ2、タイリク3の複数系統を用いたが、種内で一貫した結果が得られ、識別手法として有効であることが示された(図1、図2)。
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| 成果の活用面・留意点 |
DNA多型を利用して、日本に分布するヒメハナカメムシ類の種識別が性別・ステージを問わず可能となったため、野外での種構成調査など、種の特性解明の調査に有効である。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
病害虫
カメムシ
農薬
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