タイトル |
グラフィカル・ユーザー・インターフェースを有する製茶工程の統轄制御システム |
担当機関 |
野菜・茶業試験場 |
研究期間 |
1996~1997 |
研究担当者 |
角川 修
吉冨 均
深山大介
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発行年度 |
1996 |
要約 |
製茶工程全体を1ヶ所でGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を使って操作でき、原葉の性状等を入力するだけで自動製茶可能なフィードバック制御システムを開発した。1
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キーワード |
GUI、自動製茶、フィードバック制御1
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背景・ねらい |
製茶工程は6工程から成り、それぞれ特徴のある機械が用いられるが、その調整操作は複雑かつ微妙で、熟練者並みの自動化は困難であった。本システムは、独自開発のセンシングシステムから得られた茶葉の状態を基に、コンピュータによりフィードバック制御を行うもので、自動制御の究極の目的である無人製茶への足がかりとするものである。
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成果の内容・特徴 |
本システムは、図1のような機器で構成され、次の特徴を有する。
- 工程中の茶葉の状態をリアルタイムで検出して、フィードバック制御できる(表1)。
- 計測・制御部分を階層化し(図1)、データ処理層でハードウェアの違いを吸収できる。
- 表示と操作を統轄制御コンピュータのCRT上にまとめ(図2)、各機械毎の制御盤を簡素化して、計装コストを削減した。
- オブジェクト指向のグラフィカル・ユーザー・インターフェースを採用しているため(図3、図4)、操作が直感的に分かりやすい。
- ロット受け入れ時に入力された原葉の性状等の情報に基づき(図3)、ロットの処理に同期して各機械の設定が自動的に行われるため、ロット毎の製茶が容易である。
- 蒸熱、乾燥など一部の工程については、フィードフォワード制御を併用することで、より適切な制御を行える。
- 製茶記録を自動作成でき、市販のソフトで読み取ることができる。
このシステムは、製茶工程全体を1ヶ所で監視・操作でき、原葉の性状等を予め入力するだけで、他の設定操作等を全く必要としない。すなわち、CRT画面上で受け入れた生葉(原葉)のロットを示すアイコンをマウスでドラッグし、蒸機の投入口へドロップするだけでよく、オペレータには、製茶に関する知識がほとんど不要である。
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成果の活用面・留意点 |
本システムの中核部分は、機種依存性がないため、市販の製茶機械にも広く応用できるが、センサ取り付け等のハードウェアの整備や機種依存のI/O処理層の作成等に製茶機械メーカーの協力が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
乾燥
コスト
自動制御
センシング
茶
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