シクラメンのアグロバクテリウムによる形質転換系(研究)

タイトル シクラメンのアグロバクテリウムによる形質転換系(研究)
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者 間竜太郎
岸本早苗
柴田道夫
廣瀬由紀夫(現 愛媛農試)
発行年度 1998
要約 サクラソウ科花きのシクラメンにおいて、アグロバクテリウムによる形質転換系を開発した。本転換系は、実生植物の黄化葉柄を外植片に用いて、チジアズロンと2,4-Dを含む培地で再分化させる。
キーワード シクラメン、アグロバクテリウム、形質転換系野菜・茶業試験場 花き部 育種法研究室
背景・ねらい  形質転換技術は花きの育種において、ウイルス抵抗性の付与、花の日持ち性の延長あるいは新花色の作出などに幅広く利用できるものと考えられる。現在、アグロバクテリウム(Agrobacterium
tumefaciens )による形質転換が最も一般的であるが、我が国において鉢物としては最も生産量の多い重要な花きであるシクラメン(Cyclamen
persicum Mill.)では、形質転換系が確立されていない。そこで、シクラメンにおいてアグロバクテリウムによる形質転換系を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 無菌播種後20℃暗黒下で約3か月育成した植物の黄化葉柄を外植片として用いる。8日間前培養を行った後、アグロバクテリウ
    ム懸濁液を接種し、6日間共存培養する。その後、選抜培地に移し、2週間毎に培地を更新しながら選抜培養する。なお、ここま
    での培養はすべてチジアズロン(TDZ)と 2,4-Dを含む培地を用い、20℃暗黒下で行う。感染から約3か月後、再分化したシュート
    を伸長させるため、植物ホルモンと選抜用抗生物質を除いた培地に移し20℃16時間日長下で培養する。(図1)
  2. 再分化個体に対しX-glucを基質に用いたβーグルクロニダーゼ(GUS)活性検定を行う。再分化植物の中には、非形質転換体が含まれていることがあるので、サザン分析(図3)を行い、形質転換体であることを確認する。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は品種‘アンネッケ’を用いて得た結果である。形質転換効率の品種間差については未確認である。
  2. アグロバクテリウムについてはAGL0系統を用いると形質転換効率が高い。なお、LBA4404系統を用いた場合でも効率は低いが形質転換体は得られる。
図表1 227589-1.jpg
図表2 227589-2.jpg
カテゴリ 育種 シクラメン 抵抗性 播種 品種

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