ミカンキイロアザミウマの絶食、低温及び高温に対する耐性

タイトル ミカンキイロアザミウマの絶食、低温及び高温に対する耐性
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者 河合 章
小山健二
松井正春(農環研)
北村登史雄(久留米支場)
発行年度 1999
要約 〔要約〕ミカンキイロアザミウマは、低温における絶食耐性が高く、0℃以下での低温耐性も高い。一方、40℃以上での高温耐性が低い。
キーワード ミカンキイロアザミウマ、絶食耐性、低温耐性、高温耐性野菜・茶業試験場 環境部 虫害研究室
背景・ねらい ミカンキイロアザミウマは1990年にわが国での初発が確認された侵入害虫であり、イチゴ、トマト等の果菜類、キク、ガーベラ等の花き類の重要害虫となっている。本種の越冬を含めた個体群動態及び物理的防除法を考えるため、低温、高温、絶食等の環境条件に対する耐性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 5~10℃での絶食耐性は高く、5℃では20日以上生存する個体がみられる。蒸留水のみを摂食した場合は、5℃では半数以上が20日間生存し、10℃でも20日以上生存する個体がみられる(図1)。寄主植物のない状態でも冬期は長期の生存が可能である。
  2. 0℃以下の低温による半数致死日数は、成虫、2齢幼虫とも-5℃で約3日、-2.5℃で約10日、0℃で14日以上である。低温馴化によりやや延長し、また、ミナミキイロアザミウマに比べ著しく長い(表1)。本州中部等では、露地での越冬が可能である。
  3. 高温での生存期間は短い。1齢幼虫は成虫に比べ高温耐性が高いが、1齢幼虫でも42.5℃では150分以内、45℃では60分以内に全ての個体が死亡する(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は越冬を含めた個体群動態の解明及び物理的防除法の開発に有効である。
  2. 高温は本種の夏期の密度低下の重要な要因と考えられ、施設の蒸し込みは本種の管理に有効である。
図表1 227634-1.gif
図表2 227634-2.gif
図表3 227634-3.gif
カテゴリ 病害虫 いちご ガーベラ 害虫 きく 高温耐性 耐寒性 トマト 防除 ミナミキイロアザミウマ

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