ブルースター切り花に及ぼすチオ硫酸銀錯塩とスクロース処理の品質保持効果

タイトル ブルースター切り花に及ぼすチオ硫酸銀錯塩とスクロース処理の品質保持効果
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1995~2000
研究担当者 市村一雄
平谷敏彦
清水弘子
向井俊博
発行年度 2000
要約 ブルースター切り花の老化にはエチレンが関与している。チオ硫酸銀錯塩(STS)とスクロースを組み合わせた処理は品質保持期間を著しく延長する。
キーワード ブルースター、エチレン、チオ硫酸銀錯塩(STS)、スクロース、品質保持期間
背景・ねらい ブルースター(Oxypetalum caeruleum Decne.)の花持ちは必ずしも長くなく、流通技術により花持ちを向上させ、流通させることが必要とされている。そこで、ブルースター切り花の花持ちを向上するための基礎的知見を得るため、多くの花きで老化に関与していることが明らかなエチレンと老化との関連を検討する。さらにエチレン作用阻害剤であるSTSとスクロースを組み合わせた処理が品質保持期間延長に及ぼす効果を調査する。
成果の内容・特徴
  1. 花の老化にともないエチレン生成量は次第に増加する(図1)。
  2. エチレンに対する感受性は比較的高く、89nmol・liter-1の濃度のエチレンで24時間処理することにより小花の萎凋は著しく促進する(表1)。
  3. エチレン作用阻害剤であるチオ硫酸銀錯塩(STS)に花持ち延長効果が認められ、最適処理濃度は0.2mM前後であった。0.2mMのSTSで4時間処理すると、切り花の寿命が約2倍に延長される(表2)。
  4. STSの短期間処理により開花数が増加し花穂全体の品質保持期間が延長する。STSとスクロースを組み合わせた短期間処理はSTS単独処理よりも品質保持効果を高める(図2)。
  5. 生産者段階での処理を想定し、0.2mM STSと3%スクロースを組み合わせた溶液を低温(9℃)・暗黒条件下で短期間(12時間)処理を行った場合も花穂全体の品質保持期間が約1.9倍延長した(データ略)。
成果の活用面・留意点
  1. 生産者段階でのブルースター切り花の品質保持技術に利用できる。
  2. スクロースの処理時間が常温下で12時間以上になると葉に薬害が生じる場合があるので、注意が必要である。
図表1 227676-1.gif
図表2 227676-2.gif
図表3 227676-3.gif
図表4 227676-4.gif
カテゴリ 品質保持 ブルースター

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