植物葉の硬さ測定器の開発とチャ新葉硬化特性の解明

タイトル 植物葉の硬さ測定器の開発とチャ新葉硬化特性の解明
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 宮崎昌宏
荒木琢也
渡辺利通
発行年度 2000
要約 〔要約〕植物葉打ち抜き抵抗測定器を開発した。これを用いて測定したチャ新葉の硬化の推移は積算日射量を独立変数とするロジスティック曲線によく適合する。ロジスティック曲線のパラメーターから、いくつかの品種について、新葉硬化パターンの特徴を明らかにすることができる。
キーワード 植物葉打ち抜き抵抗測定器、チャ新葉、硬化の推移、積算日射量、ロジスティック曲線、品種、新葉硬化パターン野菜・茶業試験場 茶栽培部 作業技術研究室
背景・ねらい チャの新葉の硬化度は摘採適期や品質を左右する重要な特性であるが、これまで簡便な測定器がなく、硬化度の推移の調査は困難であった。このために、簡便な葉の硬化度の測定器を開発し、新葉の硬化度推移パターンのモデル化を図るとともに、数品種について新葉の硬化特性を比較検討する。
成果の内容・特徴
  1. 葉の硬化度を計測する機器を開発した。本機は葉を直径2mmの円柱状のピンで打ち抜くのに必要な力を測定する方式であり、測定部、操作部、メモリ部で構成されている。同時に、測定値をパソコンに転送するプログラムを作成した(写真1)。
  2. 打ち抜き抵抗値(硬化度)は中肋、側脈、葉肉部で異なるが、同一葉内の葉肉部についてみれば、先端部と基部のわずかな部分を除いてほぼ同じである。
  3. 新葉の硬化の推移はロジスティック曲線で近似でき、独立変数として開葉後測定までの積算日射量を用いれば良い(図1)。
  4. 品種の新葉硬化度の推移の特徴を比較すると、‘おくゆたか’は早く硬化が始まるがその後の硬化の進行は遅く、‘さやまかおり’は硬化開始時期は遅いが、その後急速に硬化が進み、‘さやまみどり’‘まきのはらわせ’は‘やぶきた’と類似した硬化パターンを示すことがわかった(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 生葉評価の1手法として活用できる可能性がある。
  2. 品種普及において新葉硬化特性を注意事項として付記できる。
  3. 試作品であるので、さらなる改良(軽量化、インテリジェント化)と低価格化が必要である。
  4. 葉菜類の葉の硬さの測定・評価にも利用可能である。
図表1 227684-1.jpg
図表2 227684-2.gif
図表3 227684-3.gif
カテゴリ 品種

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