タイトル | 水耕栽培における精密ろ過膜を用いた病害抑制技術 |
---|---|
担当機関 | 農業工学研究所 |
研究期間 | 1997~1997 |
研究担当者 |
奥島里美 五十部誠一郎 佐瀬勘紀 大谷敏郎(現食品総研) |
発行年度 | 1997 |
要約 | 水耕栽培の養液循環システムへの精密ろ過膜の応用を検討した。トマト青枯れ病菌を対象として 、栽培槽への病原菌阻止及び発病後の伝染遅延効果を見出した。この結果に基づいて、養液循環方式における低コストで保守も容易な管理技術を開発した。 |
背景・ねらい | 水耕栽培は、連作障害がない、根圏部の環境制御がしやすく高収益化が可能である、作業がしやすいなどの特徴を有している。一方、養液を通じて病気が蔓延しやすいという欠点があり、養液の定期的な更新や栽培装置等の殺菌が行われている。しかし、養液の排出は肥料等を含むことから環境汚染が問題となっている。養液循環利用が出来れば排出養液も減少し経済性も増す。そこで、最近技術的進展がめざましい精密ろ過膜技術を導入することで、養液循環時の病害抑制と低コスト水耕管理システムの開発を検討した。 |
成果の内容・特徴 |
|
成果の活用面・留意点 | (1) 膜処理法は、養液の除菌技術の一つとして、学会、業界、生産者の注目を集めている。環境保全型農業に有効な技術であり、養液排出規制が強化されつつあるオランダやアメリカにおいても活用が見込まれる。 (2) 青枯れ病伝染阻止までには至っていないが、発病の遅延効果は認められる。このため、発病株が認められた場合には、早期に除去するなどの対処が必要である。病害阻止のためには、栽培槽内での菌の伝播の解明や栽培槽の改善がさらに必要である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 青枯れ病 環境制御 管理技術 管理システム 水耕栽培 低コスト トマト 連作障害 |