42.豪雨時におけるため池堤体の間隙水圧変動と安定性低下メカニズム

タイトル 42.豪雨時におけるため池堤体の間隙水圧変動と安定性低下メカニズム
研究期間 2001~2003
研究担当者 松島健一
堀 俊和
毛利栄征
発行年度 2003
要約  豪雨時において、ため池の貯水位、降雨量、堤体内の間隙水圧を実測し、降雨浸透によって上流側よりも先に下流斜面法先部の間隙水圧が大きく上昇することを明らかにした。このような間隙水圧上昇によって、下流斜面のすべり安定性は法先部分で局所的に大きく低下する可能性がある。
背景・ねらい  築造年代が古い農業用ため池は、締固めの不十分な砂質土堤体が多く、豪雨時にすべり破壊が発生する事例が毎年のように報告されている。本研究では、実際のため池において、これまで明らかになっていなかった降雨時における堤体内間隙水圧の変化を観測し、堤体下流斜面のすべりに対する安定性について検討する。
成果の内容・特徴
  1.  ため池において、貯水位、降雨量、堤体内の間隙水圧などの観測を行った結果(図1)、豪雨時には、降雨浸透の影響によって、上流側よりも先に下流斜面法先の間隙水圧が先ず上昇し、その後、貯水位上昇の影響によって堤体全体の間隙水圧が上昇していく場合があることが明らかとなった(図2)。
  2.  観測の結果得られたデータを基に、すべり安定解析を行った結果、降雨によって下流斜面法先の間隙水圧が増大し始めると、すべり円弧が小さくなるとともに、安全率の値も急激に小さくなることが明らかとなった。このような場合、豪雨時には、法先からの逐次すべりの形態で崩壊が進展する可能性があることが明らかとなった(図2および図3)。
  3.  豪雨時における下流斜面法先部の間隙水圧の増大やすべり安全率の低下は、常時において漏水を発生している場合、漏水を発生していない場合と比較して、より顕著に発生することが明らかとなった。

成果の活用面・留意点
 本研究で用いた観測方法を用いることにより、降雨時におけるため池堤体のすべり安定性を評価することが可能である。また、下流斜面法先の補強対策を行う場合の参考とすることができる。


図表1 227990-1.jpg
図表2 227990-2.jpg
図表3 227990-3.jpg
図表4 227990-4.jpg
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