プロベナゾールによるタバコモザイクウイルスに対する抵抗性の誘導

タイトル プロベナゾールによるタバコモザイクウイルスに対する抵抗性の誘導
担当機関 四国農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者 佐藤豊三
笹谷孝英
小金澤碩城
発行年度 1997
要約  殺菌剤プロベナゾールとその代謝産物であるサッカリンはタバコモザイクウイルス感染に対する全身獲得抵抗性をタバコに誘導する。
背景・ねらい 殺菌剤プロベナゾールは糸状菌や細菌に対する全身獲得抵抗性を誘導することが知られている。サリチル酸などの他の誘導剤は糸状菌や細菌ばかりでなくウイルスに対する抵抗性も誘導することが知られているが,プロベナゾールについてはウイルス感染に対する効果に関する報告はない。そこで,本剤とその代謝産物であるサッカリンのタバコモザイクウイルス(TMV)による病斑形成に及ぼす影響について調べる。
 
成果の内容・特徴
  1. プロベナゾールないしサッカリンを局部病斑形成宿主であるタバコ品種‘Xanthi
    nc’に処理した場合,両剤とも抵抗性誘導の指標である局部病斑の大きさを減少させる(表1)。サッカリンとサリチル酸ソーダ両剤を同一のタバコ個体に処理すると病斑の大きさは極めて減少する。
  2. プロベナゾールとサッカリン両剤共に,処理した‘Xanthi
    nc’では無処理のものに比較してTMVによる局部病斑の出現が早まる(表2)。
  3. プロベナゾールを処理した全身感染宿主であるタバコ品種‘Samsun’ではTMVによるモザイク症状のマスキングを促進する(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 全身獲得抵抗性を利用した菌類病・ウイルス病同時防除技術開発の参考になる。

  
図表1 228623-1.jpg
図表2 228623-2.jpg
図表3 228623-3.jpg
カテゴリ 病害虫 かりん たばこ 抵抗性 品種 防除 モザイク症

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