組織培養で養成したシオデの圃場特性

タイトル 組織培養で養成したシオデの圃場特性
担当機関 四国農業試験場
研究期間 1993~1996
研究担当者 富岡啓介
河瀨眞琴
石原次郎
亀野 貞
発行年度 1998
要約 組織培養で養成したシオデにおいても食用利用できる萌芽茎が得られる。食用に適するものは成植物になった翌年から発達する傾向がある。なお、萌芽茎は塊状の茎根遷移部に複数形成されるが、茎数が多い株では1本あたりの重量が低くなる。
キーワード 組織培養、シオデ、萌芽茎、成植物
背景・ねらい シオデ(Smilax riparia)は山野に自生するユリ科の多年生植物で、春に萌芽茎が山菜として採集される。これを園芸作物として栽培化するため、当場では組織培養(器官形成培養)による苗の大量養成法を確立・改良している。本研究では培養植物の圃場特性を調査する。
成果の内容・特徴
  1. 花芽形成する成植物になった翌年から食用に適する萌芽茎が発達する傾向があり(図1-a)、萌芽茎の収穫後に頂芽優先により伸長する側芽茎も収穫できる(図1-b)。なお、花芽形成開始年までは細く、普通葉展開が旺盛なため食用には適さない。
  2. 太い萌芽茎ほど早期に伸長し(図2)、普通葉展開が遅く(図1-c)、側芽茎も太い傾向がある。
  3. 萌芽茎は塊状の茎根遷移部に複数(平均3.7本/株)形成される(図1-d、 e)。これは線状に発達する自生のシオデの地下茎とは形態的に異なっており、培養植物のひとつの特長である。なお、萌芽茎数が多い株では1本あたりの重量が低くなる傾向がある(図3)。
  4. 萌芽茎は連年収穫できるが、隔年収穫によって太い高品質のものが得られる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 順化後は水田跡地で遮光、人為灌水及び肥料投与等の特別な管理をしなくても基本的には栽培可能である。生育観察レベルでの均一性も高く、商品化できる品質の萌芽茎が生産できる。
  2. 初収穫までには数年かかるが(苗調製後5年)、栽培管理が比較的容易で、隔年収穫にも利点があることから、休耕地や耕作放棄地等の利用に有効と考える。
図表1 228647-1.jpg
図表2 228647-2.jpg
図表3 228647-3.jpg
図表4 228647-4.jpg
カテゴリ 肥料 栽培技術 水田 ゆり

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