カンキツ「宿毛小夏」の施設栽培を利用した早期出荷

タイトル カンキツ「宿毛小夏」の施設栽培を利用した早期出荷
担当機関 高知県農業技術センター果樹試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者 五百蔵茂
真鍋 糺
青木俊和
谷岡英明
田中満稔
発行年度 1999
要約 「宿毛小夏」は、他の日向夏品種よりクエン酸含量が低く、糖度も高いため、施設栽培において約1カ月早い出荷が可能で、着果負担を軽減できる。
背景・ねらい
日向夏の一部の産地においては、寒害によるす上がり防止対策として施設栽培が行われている。しかし、施設栽培においても減酸が遅く、暖冬の年には収穫時期に露地物との差がなく、施設栽培の特徴を出せていない。そこで、施設栽培での早期出荷に適した品種を選定する。
成果の内容・特徴
  1. 施設栽培での「宿毛小夏」は、日向夏、「面内小夏」に比較し、糖度が約0.5%高く、クエン酸含量は0.4~0.5g/100g低いため、早くから食味が良く早期出荷が可能である(表1、図1)。このため、着果負担が軽減され、隔年結果が少ない(図3)。
  2. 糖成分であるフラクトース、グルコースは、品種による差はみられなかったが、スクロースは、「宿毛小夏」が高く、全糖も高くなった(図2)。
  3. 従って、人工受粉を行う時期は、雌花の開花率が40%以上の早期に実施するのが望ましい。
成果の活用面・留意点
  1. 着果の安定のため、日向夏と同様に受粉樹が必要である。
  2. 「宿毛小夏」は、日向夏、「西内小夏」に比較し、果面が荒れやすい。
  3. 果皮障害の果面のヤケ症状は、日向夏と同程度で、15~20%の発生率である。
  4. 「宿毛小夏」の収量性は日向夏よりやや劣る程度である。

図表1 228782-1.jpg
図表2 228782-2.jpg
図表3 228782-3.jpg
図表4 228782-4.jpg
カテゴリ 施設栽培 出荷調整 受粉 日向夏 品種 良食味 その他のかんきつ

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