ヤマモモの機能性評価と製品開発

タイトル ヤマモモの機能性評価と製品開発
担当機関 徳島県立工業技術センタ-
研究期間 1998~1998
研究担当者 井内 晃
市川亮一
大村芳正
発行年度 1999
要約  徳島県の特産品であるヤマモモは強い抗酸化活性とメラニン生成抑制能を有している。これらの機能性を保持・強化した食品素材(ピューレ,抽出濃縮果汁)を試作し,ジュース等の健康志向型食品が開発できる。
背景・ねらい
ヤマモモは果肉が柔らかく収穫又は出荷時に傷みやすいため,加工素材としての利用が重要である。また,近年の健康指向の高まりと共にヤマモモの特性を生かした健康志向型食品の開発が期待されている。そこで,ヤマモモが有する抗酸化活性とメラニン生成抑制能を評価し,機能性を保持・強化した付加価値の高い製品開発を行う。
成果の内容・特徴
  1. 抗酸化活性は,リノール酸の酸化物がβ-カロチンを退色させる作用を利用する方法(β-カロチン法)で求める。これより,ヤマモモは強い活性を有している(農産物の中で強い活性を持つミニトマトの3倍以上)(表1)。ヤマモモの抗酸化成分の抽出は,50~80%エタノール溶媒が適当である(表2)。
  2. ヤマモモは細胞を全く阻害しない濃度で,15%のメラニン生成抑制能を有する(図1)。
  3. ヤマモモ果実をパルパーフィニッシャー処理して得られるヤマモモピューレは果汁の約2倍の抗酸化活性を有する(図2)。ヤマモモ果実よりエタノール溶媒で抽出し濃縮した抽出濃縮果汁は果汁の約3倍の抗酸化活性を有する(図2)。
  4. ヤマモモ果汁及び抽出濃縮果汁を原料として製造した試作ヤマモモジュース(果汁30%相当)は,他のジュースに比べて強い抗酸化活性を有する(強い活性を持つお茶と同等)(図2)。ヤマモモの色調・食味を保持しており,高い製品評価が得られる。
成果の活用面・留意点
  1. ヤマモモ搾汁残渣には果汁と同程度の抗酸化活性が残存することが予想される。これを利用する事が健康志向型食品の製造コストの点から必要になる。

図表1 228803-1.jpg
図表2 228803-2.jpg
図表3 228803-3.jpg
図表4 228803-4.jpg
カテゴリ 加工 機能性 コスト 出荷調整 ミニトマト もも 良食味

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