水生動植物を活用した水質浄化技術の開発

タイトル 水生動植物を活用した水質浄化技術の開発
担当機関 静岡県水産試験場
研究期間
研究担当者
発行年度 2003
背景・ねらい 【ねらい・目的:】
  • 浜名湖の干潟は、アサリなど多くの水産資源の宝庫であり、県民の憩いの場として大切な財産となっている。また、浜名湖の水質浄化に大きな役割を担っていると考えられる。そこで、干潟の構造、機能等を検討した。
【成果の特徴:】
  • 干潟底質中の呼吸量による有機物の浄化能は、マクロベントス(1mm以上)よりも微生物(細菌類)の方が大きく(第1表)、広島湾(1,804~21,208 mgC/m2/day)、岡山湾(414~5,090 mgC/m2/day)の事例※と比較して同等の浄化能があると考えられた。
  • 微生物による脱窒速度の測定結果(第2表)から、湖央部周辺付近の新所で高く、湖南部の錨瀬で低い傾向が見られたものの、東京湾(51~120 mgN/m2/day)、三河湾(56.4 mgN/m2/day)の事例※とほぼ同程度の浄化能力があると考えられた。
  • 浜名湖の場所により潮位差が異なり、干潟の造成を図る場合には造成時の勾配に注意が必要であることが明らかとなった(第2表)。
  • マクロベントスの現存量は中潮帯よりも低い低潮帯、潮下帯で多くみられた(第1図)。
  • マクロベントスと干潟の底質との関係を検討した結果(第2図)、底質のシルト・粘土分0.6%以上の領域では、シルト・粘土分が多いほどマクロベントスの種類数が多くなる傾向がみられた。
※李正奎 他(1997)自然および人工干潟の有機物浄化能の定量化と広島湾の浄化に果たす役割.水環境学会誌,20,(3),149-156
成果の活用面・留意点
  • 今後の干潟造成、管理に関する基礎的資料となる。
  • 干潟の周囲に生育するアマモなどの海草の生態は、二枚貝などのマクロベントスの生態や加入状況に影響を与えると考えられ、さらなる調査研究が必要である。
図表1 229410-1.png
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