マコガレイにおける環境ホルモンの影響実態

タイトル マコガレイにおける環境ホルモンの影響実態
担当機関 独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所
研究期間 2002~2004
研究担当者 角埜 彰
持田和彦
藤井一則
発行年度 2004
背景・ねらい 環境ホルモンによる内分泌かく乱作用として、魚類では女性ホルモン作用による雄の雌化が懸念されている。一方、魚卵を構成する卵黄や卵膜の材料となるビテロジェニン(Vg)やコリオジェニン(Cg)は、女性ホルモンによって作られることが知られている。これらの蛋白質は、卵の材料であるため雌だけが持っていると考えられていたが、女性ホルモンに曝露されることによって雄の血液中にも検出されるようになることから、女性ホルモン作用を有する環境ホルモンの影響指標として注目されている。そこで本研究では、過去に異常を示唆する報告のあった東京湾のマコガレイを対象とし、生殖腺異常の有無や血液中のVg及びCg濃度を測定することによって環境ホルモンの影響実態を調べた。
成果の内容・特徴
  1. 繁殖盛期の2~3ヶ月前にあたる10月に、東京湾の4地点(図1)で合計77尾のマコガレイを採集し、生殖腺を組織学的に観察した結果、異常は認められなかった。
  2. 各地点の雄の平均血中Vg濃度は9.5~640ng/mLであり、女性ホルモン活性の極めて低い広島湾厳島周辺海域において同時期に採集したマコガレイ(雄平均590ng/mL)と比較した場合、東京湾奥で同程度、湾口ではむしろ広島湾より低い値となった(図2)。
  3. 2種類のCg(CgHとCgL)のうち、CgHは大多数の雄が検出限界値(0.39ng/mL)未満であり(図3)、CgLは9.9~13ng/mLであった(図4)。広島湾のマコガレイと比較した場合、何れの地点においても雄の血中Cg濃度に有意な差は認められなかった。
  4. 以上の結果から、今回の調査地点では女性ホルモン作用を有する環境ホルモンがマコガレイに及ぼす影響は極めて小さいと考えられた。
成果の活用面・留意点 本調査結果は、極めて限られた時期及び水域のデータであり、影響が懸念される水域においては継続した調査が必要である。
図表1 229545-1.gif
カテゴリ 繁殖性改善

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる