スルメイカ肉の破断特性と加工食品の開発

タイトル スルメイカ肉の破断特性と加工食品の開発
担当機関 青森県ふるさと食品研究センター
研究期間 2003~2005
研究担当者 山日達道
山本晋玄
中村靖人
白板孝朗
発行年度 2005
背景・ねらい スルメイカは、下北地域における魚種別漁獲量・金額の1位を占める最も重要な魚種であり、地域の食文化・食習慣にも大きな影響を与えている。下北地域では、急激に高齢化が進行しており、高齢者は、総人口の21.3%を占めるまでになっている。当センターの高齢者福祉施設等への聞き取り調査では、食事において、刺身を食べたいとの要望が極めて多かった。しかし、一般に高齢者は咀嚼力が低下しており、イカ刺身を噛み切るのは容易でない。このことから、本研究では、イカ肉の物性を改良した高齢者向けイカ刺身の開発を目的とする。
成果の内容・特徴
  1. 大畑港で水揚げされた平均1尾300g、平均外套長245mmの船凍スルメイカ(以下、単に「イカ」と称する)を用いた。イカは、流水で解凍し、胴を開き、スキナーで表皮第1~3層を剥いたものを-40℃の冷凍庫内で再凍結した。再凍結したイカは、1枚ずつ真空包装し、-40℃に保存し、実験に供した。また、イカの解剖図は図1に示した。
  2. 速度・温度変化による破断特性とヤング率の変化:引張試験は体軸方向と体軸直交方向に行った(図2)。体軸方向への引張では、引張速度が速くなるほど、破断荷重、ヤング率ともに低下した(表1)。また、0~20℃の温度範囲では、試料温度が下がるほど、破断荷重、ヤング率ともに低下した(表2)。一方、体軸と直交する方向では、引張速度が速くなるほど、破断荷重、ヤング率ともに増加した(表1)。破断荷重、ヤング率ともに、0~20℃の温度範囲では、試料温度が下がるほど、増加する傾向がみられた(表2)。いずれの速度、温度条件においても、体軸方向への引張破断荷重とヤング率は、体軸直交方向よりも大きい値を示した(表1、2)。
  3. 表皮第4層と内臓皮組織の破断特性:表皮側と内臓側からの切れやすさの差異を見るために、剪断する側を変えて比較した。体軸方向に切り出した試料では、内臓側の皮組織より表皮第4層から剪断する方が破断荷重は大きかった(図3)。
成果の活用面・留意点 本研究の基礎的知見をもとに高齢者向けイカ刺身に係わる特許出願(特願2005-054445)を行った。
図表1 229758-1.gif
図表2 229758-2.gif
図表3 229758-3.gif
図表4 229758-4.gif
図表5 229758-5.gif
カテゴリ 加工

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