| タイトル |
Tc-99を不溶化する海洋細菌Halomonas sp.単離 |
| 担当機関 |
独立行政法人水産総合研究センター中央水産研究所 |
| 研究期間 |
2004~2004 |
| 研究担当者 |
藤本 賢
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| 発行年度 |
2005 |
| 背景・ねらい |
テクネチウム-99(Tc-99)は2.111×105年の半減期をもつ人工放射性核種で、大気中核実験や使用済核燃料再処理過程で放出される。水溶液中ではTc(Ⅶ)O4-イオンの状態が安定であることから、海洋へ放出されるとその汚染の影響は広範囲に広がることが予想される。こうした汚染を修復することを目的として、Tc-99を水溶液から回収する技術が必要とされている。本研究では、微生物を用いたTc-99回収技術の確立のために、水溶液からTc-99除去作用を示す微生物を探索し、その諸性質を調べた。
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| 成果の内容・特徴 |
海洋表面から深海海底土に及ぶ広い範囲の試料中よりTc-99を蓄積する細菌が単離された。その中で最も多くTc-99を蓄積する菌株、TC202株について16s rDNA配列を解析したところ本菌はHalomonas属と同定された。TC202株を終濃度10Bq/mLのTc(Ⅶ)O4-を添加したPPES-Ⅱ培地で培養(15℃、24時間)後、菌体(不溶性画分)と水溶性画分に遠心分離(15000rpm、5分間)した。それぞれの画分の放射能濃度を液体シンチレーションカウンターで測定したところ、添加した99Tcの53.5±3.2%が不溶性画分へ分離されていた。ペーパークロマトグラフィーの結果、可溶性画分ではTc(Ⅶ)のバンド(Rf=0.7)が、不溶性画分ではTc(Ⅶ)のバンドに加えTc(V)のバンド(Rf=0.0)が確認された。Tc-99の不溶性画分への移行は、培養液中添加した金属イオン(Zn2+、Mn2+、Ni2+、Co2+)によって阻害された。
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| 成果の活用面・留意点 |
既報の微生物は嫌気的条件下でのみTc-99を不溶化するが、今回我々の発見した海洋細菌は好気的条件下でもTc-99を還元し不溶化するため実際の汚染現場において有効活用することが容易である。 今後は不溶化機構を分子生物学的手法を用いて解明する。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
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