| タイトル | クロマグロ産卵場における栄養塩・クロロフィル分布 |
|---|---|
| 担当機関 | 独立行政法人水産総合研究センター遠洋水産研究所 |
| 研究期間 | 2005~2006 |
| 研究担当者 |
海洋研究グループ) 亀田卓彦 業務推進部 植原量行(遠洋水産研究所 |
| 発行年度 | 2006 |
| 背景・ねらい | 太平洋クロマグロ (以下クロマグロ) 加入量の長期変動が太平洋十年スケール変動 (PDO) などの大規模環境変動と密接な関係があることが明らかになった.しかし,環境変動からクロマグロ加入量変動に至るまでのプロセスに関してはほとんどわかっていない.本研究ではクロマグロ主産卵場の一つであると考えられる八重山諸島周辺海域において観測を行い,卵仔稚の生残に影響を及ぼすと考えられる低次生産環境を調べることを目的とする. |
| 成果の内容・特徴 | 2004年4月13日~5月7日に水産庁漁業調査船開洋丸で「クロマグロ産卵場における海洋構造調査」を行った.図1に示す観測点でCTD観測を行った.同時に採水を行い,クロロフィルと栄養塩 (硝酸・亜硝酸,ケイ酸,リン酸) を測定した. 観測の結果,琉球列島南側に低気圧性 (冷水)渦があることがわかった (図1).渦の中心は125 E,23 N-24 Nである.次に,クロロフィルの鉛直断面 (図2) を見てみると,124 E,125 E線に沿った断面の深度50~100mにクロロフィル極大が見られた.この極大が見られたのは22.5 N~24 Nの範囲であり,これは低気圧性渦の位置と一致した.クロロフィルの分布と栄養塩を比較すると (図3),クロロフィル極大がある部分では,下層より栄養塩が湧昇していることがわかった.海面高度分布と比較した結果 (図4),この低気圧性渦は常にこの海域に存在するのではなく,東側から伝搬してくる様子が見て取れた. クロマグロ産卵場に低気圧性渦が伝搬して来ると,下層より栄養塩が供給され,植物プランクトンが増加することがわかった.つまり,この海域の低気圧性渦の有無がクロマグロ卵・仔稚魚の生残に影響を与えている可能性が示唆された. |
| 成果の活用面・留意点 | クロマグロ産卵場の低次生産環境とクロマグロ卵仔稚の生残との関係把握の端緒となる. |
| 図表1 | 229819-1.pdf |
| カテゴリ |
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