冬季播磨灘のノリ色落ち対策に関わる短期環境予測実用システムの開発

タイトル 冬季播磨灘のノリ色落ち対策に関わる短期環境予測実用システムの開発
担当機関 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究期間 2002~2002
研究担当者 堀豊
岡本繁好
西川哲也
二羽恭介
発行年度 2006
背景・ねらい
 播磨灘を中心とした兵庫県地先では、冬季を中心にノリ養殖が行われ、全国で一、二位の養殖ノリを生産しているが、1996年以降深刻な色落ち被害に直面している。ノリ色落ちの原因は、養殖漁場に発生した珪藻などのプランクトンが海水中の窒素を取り込むことによりノリの葉体に栄養分が行き渡らなくなるためと考えられ、原因種として大型珪藻Coscinodiscus wailesiiやEucampia zodiacus が挙げられている。ノリ色落ち被害軽減対策としては、被害発生までにノリをできるだけ多く摘採することや養殖網の張替え時期を調整することが非常に効果的である。適正な作業計画を立案するためには、養殖漁場周辺海域における低栄養塩水の動向や大型珪藻の移動を短期的に予測する必要がある。そこで本研究では、養殖ノリ生産者に対する速やかな情報伝達を目的に、操作者の習熟度にかかわらず、パーソナルコンピュータ上で安定して短時間で作動する簡便かつ実用的な、栄養塩濃度及び原因プランクトン細胞密度分布短期予測システムの開発を行った。

成果の内容・特徴  パソコン上で作動し、10日先までの栄養塩濃度や色落ち原因プランクトン細胞密度の変化を予測する短期実用予測システムを開発した。予測システムによる計算結果と実際の観測値との差について検討したところ、植物プランクトン発生量が少ない場合には良好な予測結果が得られることがわかった。また植物プランクトン発生量が多い場合には簡易な濃度補正方法によって予測結果が改善された。

成果の活用面・留意点
 平成17年度漁期には、本システムの運用により養殖網張替え時期の調整を行い、低栄養塩の時期に生産を見合わせることにより色落ち被害を最小限に抑えることができた。本システムの運用には境界条件として他府県の海洋観測情報の迅速な入手が欠かせない。将来にわたり広域的なモニタリングの継続や情報交換体制の整備が必要である。


図表1 229869-1.png
図表2 229869-2.png
カテゴリ モニタリング

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