圧力酵素分解技術を適用したナマコ内臓の自己消化技術

タイトル 圧力酵素分解技術を適用したナマコ内臓の自己消化技術
担当機関 広島県食品工業技術センター
研究期間 2001~2003
研究担当者 岡崎尚
重田有仁
青山康司
発行年度 2006
背景・ねらい
近年,塩辛の低塩化は著しく進み,4-6%程度のものが見られる。低塩化に伴い,微生物制御として,熟成の短縮化・低温化,アルコール等の防腐剤の添加,製品の低温管理が行われている。しかし,このような製造方法では自己消化酵素の働きを充分に活用できていないため,グルタミン酸Naやグリシン等の調味料を補って塩辛を調味することが必要である。そこで,調味料を添加しない本来の自己消化による低塩化塩辛の製造方法を検討した。

成果の内容・特徴 1. 従来法(6%食塩,5℃,7日間)および圧力法(60MPa,30℃,24時間)のナマコ内臓の分析結果から,F-Nは,従来法で未処理の約3倍,圧力法で約5.5倍に,T-Nは同じく約2倍と3.5倍に増えた(表 1)。

2. 遊離アミノ酸の比較では,未処理はタウリンとグルタミン酸が主要なアミノ酸であるが,自己消化によりタウリン以外のアミノ酸が顕著に増加した。従来法では特にグルタミン酸濃度が高く,211(mg/100g) とT-FAAの17%を占めていた。圧力法ではグルタミン酸が458(mg/100g) と最も多く生成したが,アスパラギン酸,アラニン,ロイシン,リジン等の他のアミノ酸も顕著に生成した(表 2)。

3. 中温性および低温性の細菌数は,従来法,圧力法とも未処理のときの菌数とほとんど変わらなかった(表1)。なお,大気圧下では24時間以内に腐敗した。

成果の活用面・留意点
1. 本法は食塩を加えないで短時間に自己消化による熟成を終え,後工程で調味に必要な食塩を補うことにより,塩辛を製造する方法である。

2. 今回の報告では,ナマコ内臓を利用したコノワタへの適用であるが,他の塩辛原料,例えば,イカ塩辛製法には,イカ肝臓に5-10%の食塩を添加して3~14日間熟成させる工程があることから,この熟成工程への圧力法の適用も可能である。


図表1 229896-1.pdf
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