オイカワとアカザから分離されたFlavobacterium psychrophilumのアユに対する病原性

タイトル オイカワとアカザから分離されたFlavobacterium psychrophilumのアユに対する病原性
担当機関 群馬県水産試験場
研究期間 2005~2006
研究担当者 久下敏宏
信澤邦宏
新井肇
泉庄太郎
鈴木究真
発行年度 2006
背景・ねらい
アユの冷水病は、国内各地の養殖場や河川で大きな被害をもたらしている。河川における本病の発生は、主に保菌したアユ種苗の放流が発生原因と考えられているが、保菌検査で陰性を示すアユ種苗群を放流した河川でも、本病が発生している。そこで、河川に生息するアユ以外の魚が、アユへの感染魚となる可能性が考えられる。このため、本病が発生している河川から数種の魚を採捕して、その保菌状況を調査した。そして、分離され冷水病菌は遺伝子解析と遺伝型別を行うとともに、アユへの感染試験を行った。

成果の内容・特徴 1)群馬県内の2河川で採捕したアユ104尾と、その他8種の魚60尾を保菌検査に用いた。2河川で採捕したアユ、A川のオイカワおよびB川のアカザから冷水病菌が分離された(表)。アユ、オイカワおよびアカザの分離株はPCR-RFLP法による遺伝子型はすべてA-S型であった。

2)A川のアユ由来4株、B川のアユ由来7株の計11株とオイカワ由来株とアカザ由来株は、パルスフィールド・ゲル電気泳動法(PFGE法)による解析で同じ遺伝子切断パターンであった(図1)。これらのことから、供試菌株は同じ遺伝子形質をもつ株の可能性が高い。

3)オイカワ由来株とアカザ由来株を用いて、浸漬法による感染試験を行ったところ、オイカワとアカザから分離された冷水病菌はアユに強い病原性を示した(図2)。このことから、冷水病菌を保菌するこれらの2魚種は、河川におけるアユ冷水病発生の感染源となりうることが示された。

成果の活用面・留意点
これらの知見を基にアユ冷水病による被害の軽減を目指した冷水病対策を進めていく必要がある。


図表1 229906-1.png
図表2 229906-2.png
図表3 229906-3.png
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