ヒラメの白化魚出現要因と関連するDNAマーカーの開発

タイトル ヒラメの白化魚出現要因と関連するDNAマーカーの開発
担当機関 神奈川県水産技術センター
研究期間 2003~2005
研究担当者 岡内正典(水産総合研究センター養殖研究所)
岡本信明
坂本崇
長谷川理(神奈川県水産技術センター)
藤加菜子(東京海洋大学)
発行年度 2006
背景・ねらい
ヒラメの有眼側が無眼側のような白化現象を呈する体色異常について、ヒラメの増養殖事業が開始された当初から問題視され、多くの研究機関においてこの現象の原因究明に関する研究が行われた。これらの結果、餌料や飼育方法を改善することより、白化魚の出現は当初よりも減少した。しかし、現場においては、依然としてしばしば白化魚が発生している。本県ではヒラメの優良魚を開発するために、いくつかの系統魚を継代飼育している。これらのなかには白化魚の出現頻度が高い系統と低い系統が存在している。そこで、これらの系統を用いて白化魚の出現と遺伝要因の関係を解明し、DNAマーカーを用いた選抜育種方法により、白化魚の出現を抑制する方策を遺伝的に検討した。

成果の内容・特徴 正常体色系統(KP-A)と白化体色系統(KP-C)の間において交配して作出した。この交配魚の中から白化魚(F1)を選び出し、その親魚の正常体色系統(KP-A)との間で戻し交配魚を作出した。これらの戻し交配魚(N=238)の体色状況について個体ごとにデジタルカメラで撮影し、これらの白化状況(白化被度)を市販の解析ソフトを用いて数値化した。
この戻し交配魚における白化被度と24のリンケージグループで構成されている既存のヒラメ遺伝子地図を用いて、量的形質解析(QTL解析)を実施した。その結果、リンケージグループ5に掲載されているDNAマーカー(Poli215TFU)及びリンケージグループ24に掲載されている(Poli183TFU)が白化魚の出現に関連する遺伝子座の近傍にあることが明らかになった。

成果の活用面・留意点 [成果の活用面・ 留意点]
親魚候補について、白化魚出現に関連しているDNAマーカーのタイプを調査し、白化魚の出現しやすいタイプのDNAマーカーを有する個体を、親魚集団から除去することにより、白化魚の出現頻度を減少させる。
白化魚は遺伝的要因と環境要因の双方が関係して出現している。このため、引き続き餌料や飼育環境等の外的要因にも考慮していく必要がある。


図表1 229918-1.png
図表2 229918-2.png
カテゴリ 育種 DNAマーカー

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