| タイトル | ノリの色落ち原因珪藻Eucampia zodiacusの播磨灘におけるライフサイクルの解明とその発生予察 |
|---|---|
| 担当機関 | 兵庫県立農林水産技術総合センター |
| 研究期間 | 2004~2007 |
| 研究担当者 |
西川哲也 |
| 発行年度 | 2007 |
| 背景・ねらい | 兵庫県の瀬戸内海海域ではノリ養殖が盛んに行われており、その生産量は全漁業生産量の約半分を占める。近年、本海域ではノリの養殖漁期である秋から翌年の春にかけて珪藻が大量発生するようになった。珪藻が大量発生した海域では、ノリの生育に必要な栄養塩(特に窒素)が不足するようになり、養殖ノリに色落ち被害が発生している。特に播磨灘では、1990年代後半以降、ほぼ毎年、珪藻の一種Eucampia zodiacusが大量発生するようになり、色落ち発生海域が広域化、長期化し、深刻な漁業被害が頻発している。そこで、本研究ではこれまでほとんど分かっていなかった本種の播磨灘における生態を明らかにし、ノリの色落ち対策に繋がる本種の生態学的特性の解明を行った。 |
| 成果の内容・特徴 | 2002年4月~2006年3月にかけて、明石市南二見地先に設けた調査定点において、週に1回の頻度でE. zodiacusの細胞密度と細胞サイズ(頂軸長;μm)を測定した。E. zodiacusは4年間の調査期間中、周年、栄養細胞の出現が確認された(図1)。また細胞のサイズは約10~85 μmの範囲で変動し、細胞サイズの減少と回復には季節性と周期性が見られた(図2)。すなわち、細胞サイズは毎年1回、10~11月に最小サイズに達した直後、最大値へと回復し、1年かけて再び最小サイズまで減少することを繰り返した(図2)。これらのことから、E. zodiacusは播磨灘において休眠期細胞を形成しないと考えられ、春季~夏季を栄養細胞のまま生残した個体群が、秋季に細胞サイズを回復し、翌年のノリ養殖漁期後半(1~4月)に大量発生することが明らかとなった。 |
| 成果の活用面・留意点 | 秋季に細胞サイズを回復したE. zodiacusが多い年は、サイズ回復後、大量発生するまでに要する日数が短いことが明らかとなり、両者には負の相関が見られた。この関係を利用することによって、年末の比較的早い段階から、翌年1~4月のいつ頃E. zodiacusが大量発生(=色落ち発生時期)するのか予察することが可能となった。今後はさらにデータを蓄積することによって、より精度の高い予測手法に改変していく必要がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| カテゴリ |
| ウシは異なる音楽を聞き分けて学習した音楽で誘導される |
| 「エンレイ」縮緬じわ粒の種皮表面微細構造と種皮の透水性の違い |
| 微生物の二次代謝誘発機構の解明(Stringent response |