| タイトル | ニジマスおよびブラウントラウトの侵入がサクラマスの食性に与える影響 |
|---|---|
| 担当機関 | さけます研究部 |
| 研究期間 | 2003~2006 |
| 研究担当者 |
斎藤寿彦 鈴木俊哉 |
| 発行年度 | 2007 |
| 背景・ねらい | サケ科の外来魚ブラウントラウトおよびニジマスは,養殖や遊漁の対象として移植され,一部で定着していることから在来サケ科魚類への影響が懸念されている.本研究では外来二種の定着水域が多く分布する北海道において,両種が栄養関係を通じてサクラマスに与える影響について検討した. |
| 成果の内容・特徴 | ニジマスとサクラマス幼魚が同所的に生息する調査定点において胃内容物を採集し,食性の比較を行なったところ,サケ科魚類に占めるニジマスの割合の増加に伴って,両種の餌生物におけるニッチ重複度が増加する傾向を示した(図1).ニジマスは水生動物を,サクラマスは陸生動物をそれぞれ摂餌する傾向が強かったが,大型のニジマスが優占するところでは,サクラマスの食性が水生動物にシフトし,餌ニッチの重複度が高まる可能性が示唆された(図2). ブラウントラウトがサクラマス幼魚の餌ニッチに与える影響について,胃内容物分析と安定同位体分析を併用して検討した.窒素同位体比は,サクラマスがブラウントラウトに比べ低く,陸生動物は水生動物より低い値を示した(図3).両種の胃内容物は,主に水生動物で占められたが,陸生動物の重要度はサクラマスでより高い値を示した(表1).以上の結果から,サクラマスとブラウントラウトは主餌料の水生動物を巡り潜在的な競争関係にあるが,前者が陸生動物を利用することで資源分割の成立する可能性が示唆された. |
| 成果の活用面・留意点 | ・ニジマスおよびブラウントラウトの餌資源はサクラマスと部分的に一致することから,成長低下などに起因するサクラマス生産力への悪影響が懸念される. ・ニジマスがサクラマスの食性に与える影響については,生息場所の環境要因を考慮に入れることも重要. |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ |
| 角膜構造を再現した培養モデルを用いた新しい安全性試験法の開発 |
| オオモンシロチョウの薬剤感受性 |
| 44.透過電磁波による地盤中導電率鉛直プロファイルの推定手法 |