| タイトル | 長崎県沿岸におけるアワビ類産卵期の遅延 |
|---|---|
| 担当機関 | 海区水産業研究部 |
| 研究期間 | 2004~2006 |
| 研究担当者 |
清本節夫 |
| 発行年度 | 2007 |
| 背景・ねらい | アワビ類は沿岸域における重要な漁獲対象種であるが,近年漁獲量が減少しており,資源実態の把握と資源回復が強く求められている。アワビ類着底初期稚貝の定量的な採集は,資源の状態や,産卵期の特定及び漁場特性などの把握に有用な方法である。そこで、無節石灰藻を付着させた波板をコレクター内に3枚収容し(図1)、長崎県平戸市地先(図2)の水深2mに同コレクターを2台設置しアワビ類稚貝の付着状況を調べた。 |
| 成果の内容・特徴 | 1.各年10月中旬から12月下旬ないし2月上旬にコレクターを設置し採集を行ったところ、大型アワビ類3種(クロアワビ、メガイアワビ、マダカアワビ)と推定されるアワビ稚貝(殻長0.4~2.0mm)が採集された(表1)。コレクターに付着するピーク(2001年と2002年:11月下旬、2004年:12月中旬、2005年:1月中旬)は近年遅くなる傾向があった。 2.付着板1m2あたりの累積採集数は、年により大きく異なった(最小2003年1.6個体/m2、最大2006年24.0個体/m2)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1.これまで、調査海域周辺におけるクロアワビの産卵盛期は11月とされていたが、今回の調査よりアワビ類の産卵期が、年により1月まで遅延することが確認された。今後、成熟産卵を推定するための調査では、調査期間を従来より長く設定する必要がある。 2.コレクターによる採集は、流れ、海況、付着板上の藻類組成の影響を強く受けるため、産卵開始および盛期をより厳密に特定するためには親貝の生殖腺の発達過程の追跡等を併用する必要がある。 3.今回見られた産卵期の遅延傾向と温暖化との関連を明らかにするためには、水温、餌料などの生息環境とのきめ細かい調査が必要である。 4.温暖化の影響を把握する際の基礎的資料として、また、禁漁期の設定等資源管理への活用が期待される。 |
| カテゴリ |
| 葉の表面に棲む生分解性プラスチック分解酵母 |
| 牛血清中ハプトグロビンの簡易迅速測定法 |
| さけ・ます類を鍵種とした生態系モデルおよびさけ・ます類回帰資源量の早期予測手法の開発 |