RAPD-PCRによるキンギョのクローン化簡易判定

タイトル RAPD-PCRによるキンギョのクローン化簡易判定
担当機関 愛知県水産試験場
研究期間 2004~2008
研究担当者 松村貴晴
発行年度 2008
背景・ねらい
コイ目魚類は、人工的に染色体操作処理を加えなくても雌性発生が誘起される(自然雌性発生)ことが知られており、そのため、クローンを作出した際には、クローン化しているかどうかの判定を慎重に行わねばならない。キンギョでは、これまでクローン化の判定に鱗移植法を用いてきたが、効率的なクローン育種には迅速・高精度なクローン化判定法が必要だった。そこで、多型解析法として最も簡便なRAPD-PCR法によるクローン化の簡易判定が可能かどうか、試験を行った。
成果の内容・特徴 クローン化の判定は、(1)第1世代である第1卵割阻止魚を用いた多型プライマーの選定、(2)第2世代の第2極体放出阻止魚に対する多型の検出、の2段階で行った。RAPD-PCR用プライマーセットOPA-1~OPA-20を用いて第1世代の第1卵割阻止魚群のDNAを増幅したところ、5つのプライマーで群内多型を示すバンドが認められたため(図1)、これらを用いて、第2世代の第2極体放出魚群の多型の有無を調査した。その結果、5つのプライマー全てで多型が観察されず、RAPD-PCRでは遺伝的に同一だと判定された(図2)。この系統について、鱗移植を行ったところ、2ヶ月経過しても鱗の脱落はみられず、移植が成功したと判定された(図3)。また、別系統の魚に対し、同じプライマーでRAPD-PCRを行ったところ、多型が検出され、クローン化していない群を検出することもできた。以上から、RAPD-PCR法はクローン化の簡易判定に用いられる、と考えられた。
成果の活用面・留意点
キンギョのクローン化判定は、これまで、鱗移植法のみで行っていたため、移植操作が行える程度に魚が成長するまでクローン化の判定ができなかったが、RAPD-PCRではそれよりはるかに小さい魚体に対し簡易判定が可能になった。これにより、これまでより効率的にクローン育種を行うことが可能になった。

図表1 230164-1.png
図表2 230164-2.png
図表3 230164-3.png
カテゴリ 育種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる