大区画水田に対応した乗用管理機による管理作業技術

タイトル 大区画水田に対応した乗用管理機による管理作業技術
担当機関 岩手県立農業試験場県南分場
研究期間 1992~1992
研究担当者
発行年度 1992
要約 大区画水田圃場において乗用管理機を使用することにより、薬剤・肥料散布の圃場内作業時間は10a当たり3~4分程度と短縮され、また、その散布精度についても問題はなく、歩行による圃場内作業をいっさい省く作業体系が可能となった。
背景・ねらい 大区画水田においても従来の30a区画を対象とした、作業機械や作業技術が
導入されているが、従来の機械や作業、栽培技術では対応しきれていないのが実状である。
特に管理作業(除草、病害虫防除、追肥)は、畦畔または圃場内歩行作業が必要となるため、
作業の省力化、労働時間の短縮には結びついておらず、むしろ労働強度の増加等大きな
負担となっている。このため、大区画圃場に対応した乗用管理機による、省力的で
圃場内歩行作業を要しない、一貫した管理作業技術を検討実証した。
成果の内容・特徴
  1. 乗用管理機の構造
    • 3輪駆動式の乗用田植機の台車を利用し、左右2台の動力散粒機を台車に搭載した
      構造になっている
      (図1)。
    • 散布装置と歩行部のエンジンがそれぞれ独立しているため、散粒機の吐出量と
      歩行スピードは設定散布量によってそれぞれ決められる。
  2. 乗用管理機の作業性
    (図2)
    • 10a当たり作業時間は3~4分程度で、従来作業体系より大幅に短縮された。
    • 有効散布幅は風にも影響されるが、除草剤のような小粒で約10m、
      粒状肥料で15m程度である。
    • 実散布量は設定の95~110%とほぼ設定どおりの散布精度を示した。
    • 乗用管理機の走行による障害株数は、埋没株率で全体の0.02%
      (長辺125m、1往復、草丈69.8cm)と少なく、収量への
      影響はほとんどない。
成果の活用面・留意点
  1. 乗用田植機が使用できる通常の圃場では、ほとんど問題なく走行できる。
    (土壌貫入抵抗(SR-2型小コーン)で3kgf/cm2以下では、走行が不良になる)
  2. 暗渠施工初年目で施工箇所の耕盤が不安定であったり、弾丸暗渠を施工した圃場では
    車輪が沈下することがあるので注意する。
図表1 230257-1.gif
図表2 230257-2.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 栽培技術 省力化 除草 除草剤 水田 病害虫防除 肥料散布 薬剤

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