台風による落下リンゴの果汁加工適正

タイトル 台風による落下リンゴの果汁加工適正
担当機関 青森県りんご試験場
研究期間 1991~1992
研究担当者 鎌倉 二郎
坂本 清
白川 裕
発行年度 1992
要約 台風9119号による落下リンゴの可溶性固形物及び灰分は日本農林規格に定められているリンゴ天然果汁の基準含有量を満たし、酸もほぼ満たしていた。ただし、落下直後は果汁のでんぷん含量が高く、果汁に未熟感があるので、未熟感がなくなってから搾汁する。果実の腐敗による損失を少なくするため冷蔵貯蔵する必要がある。
背景・ねらい 落下リンゴの有効利用を図るため、台風9119号により落下したリンゴを普通(室温)
及び冷蔵(0度C)貯蔵し、経時的に果汁の成分含有量及び果実の腐敗による廃棄状況
などから、落下リンゴを果汁原料とする場合の取扱法を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 落下リンゴの熟度をヨードでんぷん反応(全面染色;5~染色せず;0)で調べた。落下直後
    は高かったが、貯蔵中に低下し、特に普通貯蔵下で急激に低下した
    (表1)。
  2. 果汁の可溶性固形物含有量は落下直後でもいずれの品種も12%を超えており、可溶性
    固形物の基準含有量10%を満たしていた(表2)。
    酸含有量は貯蔵中に減少し、特に普通貯蔵下で、貯蔵初期の減少が大きかった。貯蔵
    後半になると、酸の基準含有量0.2%を下回る品種が見られた
    (表3)。
    アミノ態窒基準含有量6mg%を満たしたのは、ほとんどなかった。多くの品種
    が基準含有量に満たない理由として、供試したりんご試験場1号園産のリンゴは例年
    アミノ態窒素が少ないためと考える。
    灰分含有量はどの品種も0.3%前後で、灰分基準含有量0.16%を超えていた。
  3. 果汁の味は、落下11日後にあたる10月9日の果汁は全般的に未熟感があった。しかし、
    未熟感は貯蔵中のでんぷんの減少とともに薄らぎ、いずれの品種でも普通貯蔵では
    10月29日以降、冷蔵貯蔵12月26日以降の果汁にはほとんど感じられなかった。
  4. 果実の累積廃棄率は冷蔵貯蔵下で少なく、長期間貯蔵できた
    (表4)。
  5. 以上の結果、落下直後は果実のでんぷん含量が高く、果汁に未熟感があるので、未熟感が
    なくなってから搾汁する。また、果実腐敗による損失を最小限に抑えるため冷蔵庫に保管
    する必要がある。
成果の活用面・留意点 落下リンゴの腐敗は、落下してから拾われるまでの日数が長いほど多いので、落下リンゴ
はできるだけ早く拾い集める。
図表1 230304-1.gif
図表2 230304-2.gif
図表3 230304-3.gif
図表4 230304-4.gif
カテゴリ 加工 品種 りんご

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