牧草地・野草地・林地の組み合わせによる放牧期間の延長とササの永年利用

タイトル 牧草地・野草地・林地の組み合わせによる放牧期間の延長とササの永年利用
担当機関 岩手県畜産試験場
研究期間 1993~1993
研究担当者
発行年度 1993
要約 黒毛和種の放牧期間延長のため、牧草地・野草地・林地を組み合わせた放牧地の利用について農家規模で検討したところ、慣行に比べ約50日の延長ができた。また、野草他のササは場所により収量や草勢にかなりの開きがあるが、永年利用のためには40~100CDの放牧圧が適正であると考案された。
背景・ねらい 牛肉の輸入自由化攻勢による価格の低迷は、乳オス、日本短角種だけでなく熊毛和種
にまで影響を及ぼし、子牛市場価格は年々下落している。このため、従前にもまして、
低コストで子牛を生産することが求められている。
そこで、低コスト化の一手法として、牧草地・野草地・林地の組み合わせ利用による
放牧期間延長とササの永年利用について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 供試家畜黒毛和種成雌牛(子付き)
  2. 組合せ放牧他の設定

    夏は野草地に放牧することで秋の備蓄草地が確保でき、初冬は林地に放牧することで
    放牧期間延長ができる。なお、放牧地はイネ科主体の混播草地で、野草地、林地の
    ササはクマイザサである。
  3. 安定利用のための適正放牧圧
      野草地;40~100C D/ha、林地;20~30CD/ha
  4. 家畜の増体量
      初冬の林内ササ放牧においても、成牛の体重は維持できる。
      子牛のDGは、0.7kg程度は期待できる。
    表1 放牧方法と放牧期間
    表2 4年間の放牧実績
    表3 ササつみとり調査における乾物収量の推移
成果の活用面・留意点
  1. 山間地の繁殖農家、一貫経営農家及び公共牧場に有効である。
  2. ササは、日当たりが良く生育が旺盛なところでは100CDの利用にも耐え得るが、
    日陰や林内では40CDでも衰退の傾向がみられるので、植生を見ながら放牧圧を調整す
    ること。また、子牛の晩秋放牧はDGの低下をもたらすので、草生状態を見て離乳、退牧
    させること。
図表1 230468-1.gif
図表2 230468-2.gif
図表3 230468-3.gif
カテゴリ 経営管理 低コスト 繁殖性改善

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