タイトル |
フリーストール牛舎における採食時の闘争行動抑止法としての餌槽隔柵効果 |
担当機関 |
岩手県畜産試験場 |
研究期間 |
1994~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
フリーストール牛舎の飼槽に隔柵を設置することは、牛の捕捉等の個体管理を容易にする他に、採食時の牛の闘争行動をコントロールする効果が期待できる。
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背景・ねらい |
フリーストール牛舎における牛群管理では、牛の社会的優劣順位(強弱)で 序列が生じ採食時には飼槽の両側の牛との間で常に闘争行動がみられ、 落ちついた状態での採食が行われ難い。そこで、 採食時の闘争行動をコントロールする方法として、牛側通路と 飼槽との間に縦に隔柵を設置し効果を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 隔柵の効果
- フリーストール牛舎の飼槽構造は、採食時に隣接牛と頭部が接触しやすい
マセン棒タイプが多く見受けられるが、これに比較し隣接牛と 接触距離が保てる隔柵を有する飼槽では採食場所における 移動頻度の減少、場所当たり採食時間の増加等の行動変化が見られた。 (表1) - 試験隔柵は、連動スタンチョンとしたが牛の保定利用が不要の場合は、
簡易な間仕切柵でも同じ効果が期待できる。 (図1) - 隔柵設置の1頭当たり経費は、従来のマセン棒(ガス管:1,350円)式に比べ、
連動スタンチョン(ガス管)が25,000円(取付料含)、簡易な間仕切柵(木造)では、 1,900円(材料費)で可能である。
- 飼槽の寸法
- TMR給与で作業用通路と一体化した飼槽では、成牛1頭当たりの長さ及び幅は、
60~70cm、飼槽面からの飼槽壁を40~45cmとすることで飼料の牛通路への 落下を防止でき、飼槽面を牛通路から15cm程高くすることにより飼料を食べ 易くできる。
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成果の活用面・留意点 |
- 隔柵の設置数は、飼槽の長さ1間当たり3頭までとし、
採食を広範囲とするために飼槽側へ10度程度の前傾設置が望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
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