就農パターンに対応した就農条件整備の重点化

タイトル 就農パターンに対応した就農条件整備の重点化
担当機関 東北農業試験場
研究期間 1995~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 青年の就農促進のためには、就農パターンによるニーズの違いに対応して、新規学卒就農者には経営内の就業条件を、離職就農者には経営者能力の養成や意思決定範囲を拡大できる条件をより重点的に整備していく必要がある。
背景・ねらい 現在の就農対策は主として新規学卒就農が対象であり、
給料制、休日制等の「他産業並」の就業条件整備に重点がおかれる傾向が強い。
しかし近年特に離職就農(学卒後、農外就職した後、離職して就農)
の割合が高まっており、一律的な条件整備では十分に対応できない可能性がある。
そこで東北地域で主流を占める水田作経営を対象に、各就農パターン
((1)新規学卒就農、(2)離職就農)の特質に焦点を当て
就農条件整備のあり方を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 岩手県花巻市認定農業者経営を対象とした事例調査により、
    青年の就農プロセスを見ると、新規学卒就農者の場合、就農後、
    作業労働の担当者から作業面での意志決定者、
    そして資金面での意志決定者へと約10年以上の期間をかけて成長していくのに対し、
    離職就農者は、就農後、短期間に経営全体の管理を任される傾向が強い
    (表)。
  2. 次に経営内の就業条件(給料制、休日制、労働時間)整備の状況を見ると、
    (1)新規学卒就農者は各就業条件を自ら整備する者が多いが、
    (2)離職就農者は給料制は導入するものの、定期的な休日や労働時間制の導入は
    経営の運営上困難とし、導入していない者が多かった(表略)。
  3. その両者が、就農時にどのような条件を重視しているのかを比較すると
    (図)、
    (1)新規学卒就農者は親の経営姿勢や返済不要の就農助成金等を特に重視し、
    (2)離職就農者は、勉強会や仲間、長期低利資金、経営管理指導等を重視している。
    (3)両者の重視度合いで特に明瞭に差が現れているのは、
    長期低利資金、配偶者、試験場での研修であり、いずれも離職就農者の方が高いが、
    これらの諸条件は経営を発展させていく上で特に重要な要素
    (資金、パートナー、イノベーション情報)に他ならず、
    離職就農者は就農時にすでに自立して
    経営発展を図るための条件をより重視している。
  4. 以上より、就農時において新規学卒就農者は労働者的性格が強く、
    経営内の就業条件整備が確かに有効だが、
    離職就農者は経営者的性格が強く、経営者としての能力を短期に養成したり、
    意思決定範囲を拡大できるような条件整備がより重要であり、
    就農パターンに対応した条件整備の重点化が必要である。
成果の活用面・留意点
  1. 青年農業者の就農条件整備を進める際の参考になる。
  2. 東北平坦水田地帯(岩手県花巻市)における認定農業者経営における
    新規就農者の事例を分析した限りのものであり大量観察を経たものではない。
  3. 対象は家族経営における後継者の就農であり、
    新規参入や法人経営への就職等のケースは別途検討する必要がある。
図表1 231222-1.gif
図表2 231222-2.gif
カテゴリ 経営管理 水田

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