耐冷・いもち耐病性水稲糯新品種候補系統「ふ系糯178号」の育成

タイトル 耐冷・いもち耐病性水稲糯新品種候補系統「ふ系糯178号」の育成
担当機関 青森県農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 水稲「ふ系糯178号」は寒冷地北部で中生の中に属する糯種である。耐冷性、いもち病抵抗性及び耐倒伏性が強く、平成12年度より福島県の山間地域で良質糯米の安定生産を図るために奨励品種に採用される予定である。
背景・ねらい 福島県で奨励されている中生の糯品種「ヒメノモチ」は、いもち病抵抗性が強く、
良質ではあるが、阿武隈、会津山間地域の一部では出穂期が遅く問題となっている。
そこで、いもち病抵抗性及び耐冷性の強い早生の良質糯品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「ふ系糯178号」は、昭和62年に青森県農業試験場藤坂支場において「奥羽糯317号/ふ系
    141号」のF1を母とし、「ふ系143号(ヤマウタ)」を父として交配しその後代
    から育成された系統である。
  2. 「ふ系糯178号」の出穂期、成熟期は、育成地では「ユキミモチ」より2日程度遅い
    "中生の中"、採用県の福島県では「ヒメノモチ」より5日程度早い"早生"に属する。
  3. 稈長は「ヒメノモチ」より短く、「ユキミモチ」並の"短稈"、穂数は「ユキミモチ」、
    「ヒメノモチ」より多く、草型は"中間型"である。耐倒伏性は「ヒメノモチ」より強く
    「ユキミモチ」並の"強"、収量性は育成地では「ユキミモチ」並、採用県では
    「ヒメノモチ」並である。
  4. 耐冷性は「ユキミモチ」、「ヒメノモチ」より強い"極強"である。いもち病真性抵抗性
    遺伝子型は"Pia"と推定され、圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちともに
    "強"である。
    穂発芽性は「ユキミモチ」並の"中"である(表2、
    図1、図2)。
  5. 玄米品質は育成地では「ユキミモチ」並、採用県では「ヒメノモチ」並の"上下"である。
    餅硬化速度は「ユキミモチ」、「ヒメノモチ」より速く、加工適性に優れる。餅の食味は
    「ユキミモチ」、「ヒメノモチ」よりやや劣る"中上"である。
    表1.特性一覧表
成果の活用面・留意点
  1. 平成12年度より福島県で「ヒメノモチ」の一部に替えて奨励品種に採用される予定
    であり、普及見込み地帯は阿武隈、会津山間地域で、普及見込み面積は300haである。
  2. 耐穂発芽性が十分ではないので、適期刈り取りにより品質の低下を防ぐ。
  3. いもち病圃場抵抗性は強いが、常発地帯では基本防除を励行する。
  4. 障害型耐冷性は強いが、穂孕期の低温時には深水灌漑を行って幼穂を保護する。
図表1 231410-1.gif
図表2 231410-2.gif
図表3 231410-3.gif
図表4 231410-4.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 加工適性 新品種 水稲 抵抗性 品種 防除 良食味

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