リンドウの培養中の花蕾形成

タイトル リンドウの培養中の花蕾形成
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 リンドウ培養時における照明時間が、花蕾形成に影響を及ぼし、照明時間が短いと、開花盛期の早い系統の花蕾形成が抑制され、開花盛期の遅い系統のそれは促進される。越冬芽と展開茎葉の茎頂部を培養した場合、花蕾形成までの日数は、一部のササ系では、前者で長くなる。
背景・ねらい リンドウは、培養増殖中にしばしば開花する現象が見られるが、系統によっては
開花すると越冬芽が形成されず枯死したり、あるいは、増殖効率が著しく低下する
など、培養中の開花は、培養増殖の問題点になっている。
そこで培養増殖中の開花要因を明らかにする目的で、ほ場における開花盛期の
異なるリンドウを用いて、培養中の花蕾形成状況を調べた。
さらに、日長条件が開花に影響を及ぼすことが推測されたので、照明時間が
花蕾形成に及ぼす影響を調べ、また、培養増殖中の植物は、母植物の性質と
関係があると考え、培養時期を変えて花蕾形成を調べた
成果の内容・特徴
  1. ほ場における開花盛期の早い系統ほど慣行培養条件では、培養中の花蕾形成が
    早まる(表1)。
  2. 開花時期が8月上旬(長日条件)のエゾ系と10月上旬(短日条件)のササ系について
    培養の照明時間の影響を調べた。培養開始8日後から30日間10時間照明下に置き、
    その後18時間照明下にもどし育成すると、エゾ系では、花蕾形成が遅れ、ササ系の
    それは早まる。培養開始から10時間照明下で培養するとエゾ系では、花蕾形成が
    遅れたが、ササ系では差がみられない(表2)。
  3. 培養時期を、茎葉展開期(4月下旬)と越冬芽期(12月下旬)にして培養すると、
    ササ系では、越冬芽由来の個体の方が展開茎葉由来のそれよりも花蕾形成が
    遅れる(表3)。
  4. 長日条件下で開花するエゾ系は、18時間照明下で花蕾を形成しやすく、より
    短日条件下で開花するササ系は、10時間照明処理で花蕾形成が早まる。
  5. 培養中の開花までの期間は、ササ系では、越冬芽由来の個体の方が展開茎葉由来の
    それより長くなる。
    活用面
  1. 培養増殖中の開花抑制技術を探る資料とする。
  2. ササ系の培養増殖に越冬芽を使用する。
成果の活用面・留意点
    活用面
  1. 培養増殖中の開花抑制技術を探る資料とする。
  2. ササ系の培養増殖に越冬芽を使用する。
    留意点
  1. 培養個体は、母植物の性質を反映するので、母植物の性質を考慮した培養体系を
    開発することが必要である。
  2. 照明条件あるいは培養時期を変えることにより、培養中の花蕾形成を遅らせる
    ことが可能であるが、系統による差が大きく、また、完全に抑制することは
    できない。
  3. 実際の増殖系では、培養植物が生育したら適宜節分割して植え替えるが、この
    試験では植え替えを行っていないので、植え替えの影響が明らかになっていない。
図表1 231527-1.gif
図表2 231527-2.gif
図表3 231527-3.gif
カテゴリ りんどう

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