牛肉の筋肉脂肪に関する遺伝的要因の解明

タイトル 牛肉の筋肉脂肪に関する遺伝的要因の解明
担当機関 山形県農業研究研修センター
研究期間 1999~2002
研究担当者
発行年度 1999
要約 牛肉の食味・風味に影響する遺伝的及び環境要因を解明するため、和牛の筋肉脂肪の融点及び脂肪酸組成分析結果から、遺伝的パラメータの推定と種雄牛の育種価の推定を行った結果、遺伝的な影響が大きいことが判明した。
背景・ねらい 牛肉の食味において、筋肉脂肪の融点及び脂肪酸組成は風味や口触りに大きく
関係している。また、牛肉では脂肪交雑を中心にした評価から、おいしさを基準
とした新たな評価方法も模索されている。そこで、各枝肉共進会開催時に和牛牛肉
第6~7肋骨間切開面の僧帽筋上部中央付近の筋肉を採材して、分析データを蓄積
することにより筋肉脂肪の融点及び脂肪酸組成の遺伝的及び環境的要因を解明
する。
成果の内容・特徴
  1. 筋肉脂肪の基本統計量
    463頭(後代数3頭以上の種雄牛31頭)の分析データから、僧帽筋の脂肪の平均
    融点は23.8度Cで、去勢にくらべメスが1.9度C低かった。融点において性差・
    種雄牛間差が認められた。C16、C16:1、C18、C18:2の主要な脂肪酸にも、性差・
    種雄牛間差が認められた(表1)。
  2. 遺伝的パラメータの推定
    主要な脂肪酸のC16、C18:1の推定した遺伝率はそれぞれ0.47、0.59と推定された。
    このことから筋肉脂肪の質に対する遺伝的要因の影響は比較的大きいものと
    考えられる。また、枝肉重量と脂肪交雑に対して融点が正の遺伝相関、C18:1が
    負の遺伝相関を示した(表2)。
    なお、性と産地を母数効果、父を変量効果とした最小二乗法により、遺伝的パラメーターを推定した。
  3. 種雄牛の育種価推定
    筋肉脂肪の融点及びC16、C18:1における種雄牛の推定育種価は、融点では-2.6~
    3.3、またC16で-1.6~2.1、C18:1で-3.1~2.1と差が大きい
    (図1、2)。
    性と産地を母数効果とする1形質BLUPにより育種価を推定した。
成果の活用面・留意点
  1. 脂肪酸組成の遺伝率は他の産肉形質と比較して高いため、風味の良い牛肉生産を
    目的とした今後の育種・改良に利用できる可能性がある。
  2. 食味の良い和牛牛肉を生産する際に、筋肉脂肪の融点及び脂肪酸組成の育種価を
    参考として、育種・改良が可能となる。現在の脂肪交雑と枝肉重量に力点を置いた
    改良を進めると、筋肉脂肪の融点は高くなる可能性がある。
図表1 231552-1.gif
図表2 231552-2.gif
図表3 231552-3.gif
図表4 231552-4.gif
カテゴリ 育種 良食味

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