平成12年の白穂等の発生による水稲被害の特徴

タイトル 平成12年の白穂等の発生による水稲被害の特徴
担当機関 山形県立農業試験場
研究期間 1970~2000
研究担当者 安藤 正
横山克至
高取 寛
渡部幸一郎
藤井弘志
発行年度 2000
要約 平成12年の台風9号に伴う白穂等の発生による水稲被害において、白穂率と収量とは高い相関があり、千粒重の低下やくず米の増加による減収も認められた。また未熟の薄茶粒や死米等が増加し、整粒歩合も低下することから品質が低下し、仕分け刈りや調製用網目幅の変更により品質の改善が可能であった。
背景・ねらい 平成12年8月12~13日に台風9号にともなうフェーン現象が発生し、松山町、立川町、平田町、藤島町を中心に白穂等の発生による被害がみられた。今後同様な被害が発生した場合の対応技術を検討するため、被害ほ場の収量、品質、食味の特徴について調査、解析した。
成果の内容・特徴
  1. 平成12年の庄内地域における白穂等の発生は、夜間の長時間の低湿と局地的な強風により、出穂期~穂揃期の水稲でみられた(図1,2,表1)。
     
  2. 白穂率と収量とは高い相関があり、さらに千粒重の低下やくず米の増加による減収も認められた(図3,4)。
     
  3. 白穂発生ほ場では、穎花の部分白化による変色穂の発生により未熟のうす茶粒や死米が増加し、整粒歩合も低下することから品質が低下した。また、調製用網目幅を大きくするほど整粒歩合は高くなり、茶米や死米が少なくなる傾向があった(表2,3)。
     
  4. 白穂が多いと玄米中のタンパク含有率が高い傾向があった(図5)。
成果の活用面・留意点
  1. 気象災害対策資料とする。
  2. 本調査では、「白穂」は籾の80%以上が不稔になっている穂とし、「変色穂」は籾表面積の1/3以上が変色している籾が80%以上ある穂とした。また白穂率は抜き取り株全穂に対する白穂の割合とした。
図表1 231585-1.jpg
図表2 231585-2.jpg
図表3 231585-3.jpg
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カテゴリ 水稲 良食味

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