稚苗育苗におけるシリカゲル適正施用量

タイトル 稚苗育苗におけるシリカゲル適正施用量
担当機関 山形農試庄内支場
研究期間 1999~2002
研究担当者 安藤正
早坂剛
横山克至
森静香
藤井弘志
発行年度 2002
要約 育苗培土のケイ酸供給力は、24時間たん水培養によるケイ酸溶出量によって評価する.また、苗のケイ酸含有率5%以上となるシリカゲル適正施用量はケイ酸溶出量ごとに定める.
キーワード 育苗培土、ケイ酸供給力評価法
背景・ねらい 平成10年度に“シリカゲルの水稲育苗箱施用による苗質の向上”技術が開発され、平成13年度に“育苗中のいもち病を考慮したイネ苗のケイ酸含有率の目標基準値”として5%以上とすることが提案された.効率的にシリカゲル施用効果をあげるためには、ケイ酸供給力の異なる育苗培土ごとにシリカゲル施用量を設定する必要がある.
そこで、育苗培土のケイ酸供給力評価およびシリカゲル適正施用量決定の方法について検討した.
成果の内容・特徴 1.
24時間たん水培養によるケイ酸溶出量はケイ酸含有率と高い相関関係にある(表1).
2.
24時間培養によるケイ酸溶出量が多いほど、苗のケイ酸含有率が5%以上となるためのシリカゲル施用量は少ない(図1).また、苗のケイ酸含有率を5%以上とするために必要なシリカゲル施用量は50~150(g/箱)である.
3.
シリカゲル施用量は、24時間たん水培養によるケイ酸溶出量により3段階(5未満、5以上7未満、7以上)に区分され、それぞれの施用量は150g、100g、50gである.
4.
育苗培土のケイ酸供給力の分析方法は以下のとおりである.
風乾土5gに蒸留水30mLを加えて40℃で24時間静置する.遠心分離・ろ過後ろ液中のケイ酸濃度を比色法により測定する.
*1:
ろ過はたん水静置後速やかに行う.ろ液はなるべく透明である必要がある.ろ紙は5Cを用いる.土壌によっては濁りが残る場合があるので、高速遠心器を用いる、あるいはφ20μmのメンブランフィルタを用いるなどして透明度を上げるようにする.
成果の活用面・留意点 1.
本法は、ビニールハウスを用いた稚苗育苗(葉齢2.5)を想定したものである.
2.
培土によってはシリカゲル無施用で苗のケイ酸含有率5%を上回る可能性がある.そのような場合にはシリカゲルの施用は不必要であると考えられる.
図表1 231958-1.gif
図表2 231958-2.gif
カテゴリ 育苗 いもち病 水稲 評価法

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