イネいもち病圃場抵抗性遺伝子Pi34の遺伝地図上の位置

タイトル イネいもち病圃場抵抗性遺伝子Pi34の遺伝地図上の位置
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 東北農業研究センター
研究期間 2001~2003
研究担当者 善林 薫
芦澤武人
小泉信三
発行年度 2003
要約 イネいもち病に対する高度圃場抵抗性系統「中部32号」のもつ圃場抵抗性遺伝子Pi34は、11番染色体上のDNAマーカー4B10rと137753-105間の0.43cMの領域内に座乗する。
キーワード イネ、いもち病圃場抵抗性遺伝子、遺伝地図、DNAマーカー
背景・ねらい イネいもち病圃場抵抗性は、いもち病菌レースの変動による抵抗性崩壊の危険性が少ない抵抗性であり、その活用が望まれている。しかし、現在その遺伝学的知見は乏しく、品種育成の際に本抵抗性を効率的に付与することは難しい。本研究では、イネ系統「中部32号」の保有する圃場抵抗性遺伝子Pi34の単離と品種への効率的導入に資するため、本遺伝子の遺伝地図および物理地図上の詳細な位置を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. Pi34は、11番染色体長腕上のCAPSマーカー4B10rとSSCPマーカー137753-105間に位置し、両マーカー間の遺伝距離は0.43cMである(図1-a)。
  2. 4B10rと137753-105の物理距離は、約240kbと推定される(図1-b)。
  3. CAPSマーカー4B10およびSSCPマーカー137753-105を用いることで、「中部32号」、「Kasalath」および両品種の交配後代系統の遺伝子型を判別することができる(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 「Kasaalth」と「中部32号」の交配後代系統において、マーカー4B10rとPi34間の組換え個体は934個体中2個体、137753-105とPi34の間では6個体であった。
  2. マーカー4B10rおよび137753-105が、「Kasaalth」以外の品種と「中部32号」の間で多型を生じるかは別途検討を要する。
  3. CAPSマーカーおよびSSCPマーカーの検出方法については、それぞれ以下の論文を参照されたい。
    • CAPS:Konieczny and Ausubel (1993) The Plant Jounal, 4(2) : 403-410
    • SSCP:Orita et al. (1989) Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 86 : 2766-2770
図表1 232142-1.png
図表2 232142-2.png
図表3 232142-3.png
図表4 232142-4.png
カテゴリ 病害虫 いもち病 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 品種

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