タイトル | スプレータイプ小ぎく品種「CM系」2品種の育成とその特性 |
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担当機関 | 岩手農研セ |
研究期間 | 1989~2006 |
研究担当者 |
小田島雅 渡辺愛美 児玉勝雄 高橋寿一 |
発行年度 | 2003 |
要約 | 2003年度に育成を完了した「CM系」2品種は、岩手県の立地条件に適合したスプレータイプの小ぎく品種である。 |
キーワード | 品種、キク、スプレータイプ、「CM系」 |
背景・ねらい | 岩手県の小ぎくは北上市及び東磐井郡を中心に県下全域で栽培されており、2002年には生産額が約5.1億円、作付面積は約65haと主要な花き品目の1つになっている。現在、栽培に用いられている種苗会社の品種は関東以西で選抜、育成されたものであるため、岩手県の気象に適さない品種もあり、試験栽培が必須となっている。 また、小ぎくに対する消費者の嗜好は変化しており、従来の品種より側枝や孫芽の少ない、スプレータイプで緑芯の小ぎく品種の人気が高い。 そこで、側枝や孫芽の少ないスプレータイプであること、花色が良いことを目標とし、本県の立地条件に適合したオリジナル品種を選抜、育成する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 「CM17」は、8月咲きの鮭肉色スプレーギク「エリアス」に、8月咲きの黄色小ぎく「みのる」を交雑し、実生株から選抜、育成した品種である。8月中旬に開花し、切り花長は100~135cmである(表1)。舌状花色は橙色、花盤は黄緑色であり、葉色、茎の強度は中程度である(表2)。花房形は平形で頂花が下がる(表1、図1、図2)。 2. 「CM20」は、10月咲きの白色スプレーギク「アビヨン」に、10月咲きの赤色小ぎく「R-1」を交雑し、実生株から選抜、育成した品種である。9月下旬に開花し、切り花長は95~120cmである(表1)。舌状花色は赤色、花盤は黄緑色であり、葉色は濃く、茎の強度は強い(表2)。花房形は円筒形で頂花が下がる(表1、図1、図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 「CM系」2品種の適用地帯は、岩手県中南部及び沿岸部である。 2. 定植期は、「CM17」は4月下旬、「CM20」は5月下旬とするが、「CM17」は草丈の伸長性が高いことから、各地域の立地条件に合わせて定植期を遅らせることが可能である。 3. 気象条件やマルチの有無、施肥量等の栽培条件によっては開花期が前後する。 4. 病害虫防除(白さび病等)は慣行通り実施する。 |
カテゴリ | 病害虫 きく 栽培技術 栽培条件 施肥 病害虫防除 品種 |