「ゆめあかり」を用いた水稲湛水土中条播栽培の生育指標と施肥量

タイトル 「ゆめあかり」を用いた水稲湛水土中条播栽培の生育指標と施肥量
担当機関 青森農林総研
研究期間 2003~2005
研究担当者 清藤文仁
岩谷(佐藤)香緒里
境谷栄二
発行年度 2005
要約 「ゆめあかり」の湛水土中条播栽培で、穂肥1回追肥における移植栽培比95%の収量(以下、目標収量)を得るための生育指標を作成した。目標収量を得るためは、基肥窒素量を慣行移植栽培並とする必要がある。
キーワード 水稲、ゆめあかり、土中作溝条播、最適籾数、生育指標、基肥窒素量
背景・ねらい 水稲直播栽培の普及が進まない原因として、直播栽培の生育に対する潜在的な不安の他に、近年行われている「落水出芽法」では基肥窒素の利用率が低下し、追肥をしても籾数の確保が難しく、収量が移植栽培より劣ることなどが考えられる。
今後、直播栽培を農家経営に取り込まれるような収益性の高いものとするために、ここでは、移植栽培の95%の収量確保を目標とした湛水土中条播栽培での生育指標と施肥量(穂肥1回追肥)を明らかにし、直播栽培の普及の資料とするものである。
成果の内容・特徴
  1. 水土中条播栽培で目標収量(移植栽培の95%)を得るための平方メートル当たり籾数は3.2万粒である。なお、3.2万粒での倒伏発生程度は「少」以下である。(図1)
  2. 各生育項目と平方メートル当たり籾数との相関より、3.2万粒を得るための生育指標を表1のように策定した。
  3. これまでの直播栽培の慣行基肥窒素量では生育の確保が困難である。(図2)
  4. 基肥窒素量を移植栽培と同量とすることで、生育の安定性が増し、目標収量が確保できる。(図2、表2)
成果の活用面・留意点
  1. 湛水土中条播栽培の収量安定化に寄与する。
  2. 各年次とも土壌条件は表層腐植質多湿黒ボク土。播種は5月上旬に行い、苗立数は 100~120本/平方メートルに調整した。
  3. 窒素施肥は速効性肥料を用い、基肥は全層施肥、追肥は幼穂形成期に表層施肥(追肥量0.2㎏/a)を行った。
  4. 水管理は播種~出芽揃いまで落水管理とし、中干しを実施しなかったが、実際の栽培に当たっては天候の状況をみて倒伏軽減のため中干しを実施する。
図表1 232402-1.gif
図表2 232402-2.gif
図表3 232402-3.gif
図表4 232402-4.gif
カテゴリ 肥料 経営管理 直播栽培 水稲 施肥 播種 水管理

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