集落営農組織育成支援のための農業集落診断システム

タイトル 集落営農組織育成支援のための農業集落診断システム
担当機関 秋田農技セ農試
研究期間 2005~2006
研究担当者 澁谷功
片平光彦
齋藤了
小原淳
発行年度 2006
要約 本農業集落診断システムは、簡単なパソコン操作で、レーダーチャートによる農業集落の総合診断、回帰分析による動向予測、集落マップの作成を行う。診断結果は集落営農組織の設立に向けた協議の参考資料として活用できる。
キーワード 農業集落診断、動向予測、集落マップ、集落営農組織
背景・ねらい 地域の合意形成のもとで設立される集落営農組織では、施策や制度の理解と自身の集落の現状・動向をふまえて、組織の形態・活動方針を検討しなければならない。そこで、集落営農組織化を検討する際に活用するため、エクセルマクロ、フリーソフトにより、「農業集落の診断」、「農業集落の動向予測」、「農業集落マップの作成」システムを作成した。
成果の内容・特徴
  1. 「農業集落の総合診断」
    農業集落診断は、2000年センサスデータを利用し、県内農業集落2,720から4戸以下と点在集落を除いた2,624集落について、レーダーチャートと数値を表示する。診断は、「農家数」、「生産年齢人口割合」、「平均耕地面積」など18指標を県平均値と比較して、表示する。加えて、各農業集落の農業振興度合いを、同じ指標で計算した「農業度」の数値と、市町村内・県全体の順位を表示する。当診断と次の診断は、市町村・集落コード入力の簡単な操作で、結果を出力し、1集落の診断をA4版で印刷して提供する。
    診断により、担い手に当たる大規模農家の割合、各作目の導入状況、機械化、区画整理の状況が分かるので、農業集落の特徴、問題点を読み取ることができる(図1)。
  2. 「農業集落の動向予測」
    2000年センサスの農業集落カードのデータを利用し、「農家数、専業・委託農家」、担い手候補と思われる「中核的農家、3ha以上農家」、「農家人口」、「就業人口」、「経営耕地」、「農業機械台数」の6項目を'80年~2000年の推移から、回帰分析により、'05年、'10年を予測し、図で表示する。診断結果は、集落の農業就業人口、高齢化の進行具合、委託・借地の動向が把握できるので、今後の集落営農の形態や活動計画を作成する際の参考資料となる(図2)。
  3. 3.「農業集落マップの作成」
    農業集落マップは、農林統計協会発行の「農業集落地図データ」を利用し、ESRI社の「Arc View ver3.2」で作成したシェープファイルである。作成したファイルは、同社のフリーソフト「Arc Explorer」で、活用できる。本システムでは、全県、市町村など地域単位に、入力する農業集落、旧市町村データにより、色分けや地名表示ができる。本ソフトの利用で、集落間格差や、集落営農組織育成の進捗状況などを市町村や、地域単位に地図上で検討できる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 農業集落診断、農業集落の動向予測はエクセルのマクロによっている。データは2000年センサスであり、随時新たなデータに更新する必要がある。
  2. 農業集落マップは、集落営農組織支援資料に止まらず、地域農業を検討する諸種の解析に応用可能である。
図表1 232548-1.gif
図表2 232548-2.gif
図表3 232548-3.gif
カテゴリ 機械化 経営管理

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