水稲中苗箱育苗での有機栽培等に対応した市販有機質資材の施用法

タイトル 水稲中苗箱育苗での有機栽培等に対応した市販有機質資材の施用法
担当機関 青森農総研
研究期間 2004~2006
研究担当者 境谷栄二
清藤文仁
発行年度 2006
要約 水稲の中苗箱育苗において、市販の有機混合肥料又は有機混合肥料入り培土を窒素成分で箱当たり4.5g施用し、栽培法に応じた苗立枯病防除を併用することにより、化学肥料を使用しないで育苗が可能である。
キーワード 水稲、中苗、箱育苗、有機栽培、特別栽培、有機質肥料
背景・ねらい 消費者の食の安全・安心への関心の高まりから、有機農産物等に対するニーズが年々高まってきており、これらを安定的に栽培するための技術の確立が必要とされている。そこで、水稲の有機栽培や特別栽培などの化学肥料を使用しない栽培法に対応するため、有機質資材を用いた中苗箱育苗の施肥法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 有機混合肥料の施肥量は、苗の風乾重及び窒素含有率等からみて、保証成分で箱当たり窒素4.5gが適量である。また、有機混合肥料入り培土の施用量は、箱当たり3㎏(窒素成分で4.5g相当)が適量である(表1)。
  2. 有機混合肥料を箱当たり窒素4.5g施用した場合、箱土のpHは苗立枯病の発生が懸念されるpH6.0以上まで高まる。なお、有機混合肥料入り培土については、pHの上昇が比較的小さい(表2)。
  3. 「菜種油かす」の施肥は、苗のりん酸及びカリの含有率が低くなるほか、分解時に発生する有機酸等の影響により奇形葉などの生育障害が発生しやすい(表1、3)。
成果の活用面・留意点
  1. JAS法に基づく有機農産物の生産を行う場合は、使用資材を登録認定機関に確認してから使用する。
  2. 有機質肥料では箱土のpHが高まりやすいので、プール育苗等の有機栽培又は特別栽培で利用可能な苗立枯病防除を実施する。
  3. 本成果は中苗箱育苗での結果である。
図表1 232573-1.gif
図表2 232573-2.gif
図表3 232573-3.gif
カテゴリ 有機栽培 土づくり 肥料 病害虫 有機農産物 育苗 水稲 施肥 立枯病 防除

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