効果の高い育苗期防除と葉いもち防除による穂いもち防除の削減

タイトル 効果の高い育苗期防除と葉いもち防除による穂いもち防除の削減
担当機関 秋田県農技セ
研究期間 2004~2006
研究担当者 病害虫防除所
平鹿地域振興局農林部普及指導課)
発行年度 2006
要約 苗の葉いもちに対して効果の高いジクロシメット顆粒水和剤1,500倍液のかん注による育苗期防除(伝染源の排除)と本田における葉いもち防除を1回行うことにより、穂いもち防除が削減できる。
キーワード イネいもち病、育苗期防除、伝染源排除、穂いもち防除の削減
背景・ねらい イネいもち病の本田発病をもたらす伝染源は育苗施設からの持ち込みが主要因であると考えられる。これまで育苗期に徹底的に防除した苗を隔離された圃場に移植することにより、その後の葉いもちの発生を抑制することが明らかになっている。そこで、効果の高い薬剤により育苗期防除した苗を移植し、葉いもちの発生を未然に防ぐことで穂いもち防除が削減できるかを広域現地圃場(約30ha)において実証する。
成果の内容・特徴
  1. 育苗期の緑化始期にジクロシメット顆粒水和剤 1,500倍液を箱当たり500mlかん注すると、苗の葉いもちが多発生条件下で高い防除効果が認められる(表1)。
  2. 表1の結果より、現地圃場において実施した防除体系はジクロシメット顆粒水和剤で育苗期防除することでいもち病の本田への持ち込みを防ぎ、葉いもち防除を1回行い、穂いもち防除を削減するものである(図1)。
  3. 2002~2006年にかけて試験を行ったが、いずれも表2と同様の結果となり、いもち病が多発生した2004年でも図1に示す防除体系を実施した地区では葉いもちの発生が少ないため穂いもちの防除が削減できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本減農薬防除体系の導入により、穂いもち防除に必要な農薬費及び散布作業費用が10aあたり2,000~3,000円削減できる。
  2. 育苗期防除の効果を安定させるために必ず種子更新し、適切な処理温度・時間・濃度で種子消毒を必ず行う。
  3. 育苗期防除剤としてジクロシメット顆粒水和剤1,500倍(登録は200倍)を500ml/箱かん注するかカルプロパミド箱粒剤を10g/箱(登録は50g)を施用する。
  4. MBI-D耐性菌対策として指定採種圃や耐性菌が確認された圃場ではMBI-D剤を使用しない。
図表1 232577-1.gif
図表2 232577-2.gif
図表3 232577-3.gif
カテゴリ 病害虫 育苗 いもち病 種子消毒 耐性菌 農薬 防除 薬剤

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