等温遺伝子増幅法(ICAN 法)を用いたキクわい化病の簡便な検定法

タイトル 等温遺伝子増幅法(ICAN 法)を用いたキクわい化病の簡便な検定法
担当機関 岩手農研
研究期間 1995~2008
研究担当者 猫塚修一
岩舘康哉 
発行年度 2008
要約 つまようじを用いて試料を採取し、等温遺伝子増幅法(ICAN 法)の逆転写反応および遺伝子増幅反応に恒温器を用いることで、キクわい化病を簡易な実験設備でも検定することができる。本検定法に要する時間は、10 検体当たりおよそ1時間30 分である。
キーワード キクわい化病、ICAN 法、つまようじ、恒温器
背景・ねらい キクわい化病の診断は、病原のキクわい化ウイロイド(CSVd)をRT-PCR 法やRT-LAMP法で検出するため、特別な実験設備を有する試験研究機関等でしか実施できなかった。近年、等温遺伝子増幅法(ICAN 法)によるキクわい化病の検出キットが販売されていることから、これを用いることで普及センター等でも診断できる簡便な検定手順を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 本検定法の特徴は、つまようじを用いて試料を採取すること、試薬の調合数が少なくその取扱いも容易なICAN 法を用いること、並びにICAN 法の逆転写反応および遺伝子増幅反応には恒温器が利用可能であり、普及センター等の簡易な実験設備でも本病の検定を実施できることである。
  2. 検定に用いるキク葉は新葉を用いる。葉を二つ折りにした後、つまようじを用いて3回刺し、その先端に汁液が付着したものを試料とする。汁液の付着したつまようじの先端部を反応液におよそ30 秒間浸漬する。その後、所定の手順により逆転写反応と遺伝子増幅反応を行い、UV 照射下で保毒の有無を確認する(表1、図1、図2)。
  3. わい化症状を呈しているキク葉を供試して、つまようじで採取した試料をICAN 法に供すると、定法のスピンカラム抽出法で精製したRNA をRT-PCR 法に供した場合と同等にCSVdを検出することができる(表2)。
  4. 本検定法に要する時間は、10 検体当たりおよそ1時間30 分である(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 本検定法を農業改良普及センターや種苗供給業者が導入することで、速やかな防除指導や健全種苗の供給が可能となる。
  2. 検定に必要な設備は、恒温器(45℃-55℃に設定できるもの)、マイクロピペット、冷蔵庫、小型簡易遠心器およびUV ランプである。
  3. 検出キットは、タカラバイオ(株)からカスタム製品(Cycleave ICAN キクわい化病原因ウイロイド(CSVd) 検出キット)として販売されている。
  4. コンタミネーションを避けるため、試料の調製は別の部屋で実施する。また、検出後のサンプルチューブは、蓋を開けずに産業廃棄物として処分する。
  5. つまようじによる試料採取法は、「「つまようじ」で採取したRNA によるキクのウイルス、ウイロイド病の診断」(平成17 年度研究成果情報)を参考とした。
図表1 232838-1.png
図表2 232838-2.gif
図表3 232838-3.gif
図表4 232838-4.gif
カテゴリ 病害虫 きく 防除 わい化

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